安達哲という作家の描く「バカ姉弟」という漫画がある。

巣鴨在住の二人の姉弟の日常がカラーで描かれており、何度読み返しても飽きのこない味わい深さのある漫画だ。

作品の魅力はこの二人の姉弟のキャラクターによる所が多分に大きいと思うのだが、読み続け、十数年が経つが、まったくその魅力は損なわれておらず、消費されていない。

つまり、飽きが無く、新鮮なのだ。

世に面白い漫画は沢山あるが、飽きの来ない漫画は実の所、そんなに多くはないだろう。

バカ姉弟は自分にとって、そんな稀有な漫画だ。

誤解を恐れず語るなら、「小さなかみさまの気配のする漫画」

近所の神社にお参りするような心持ちでページをめくらせて頂いている。

わらびがみそっとけはいをただよわせわがまえがみにいきふきかけん