チャンミーグヮー
チャンミーグヮーこと空手家・喜屋武朝徳の生涯を描いた今野敏の小説を読み終えた。
喜屋武朝徳は実在の沖縄の空手家であり、明治から昭和の激動の時代を生きた琉球士族でもあった。
作中の中で感じ入った部分を記しておくことにする。
朝徳が型をやり込んだ結果、自分自身で感じ取ったことだ。手に秘伝はない。全ての要素は型の中にある。
あらゆるこたえは、型の中にあるのだ。
その答えを引き出せるかどうかは、どれくらい型に真剣に向かい合ったかによるのだ。
自分も中国武術の型、空手の型を稽古していて感じる所でもある。
そして、これはまた、武術だけでなく日々の生活、仕事の型の中でも同じことが言えるのだろう。
また、偉大な先人の残した型の深さほど計り知れないものはない。
さらに自分を深く掘り下げてゆくことには限りがない。
あらためて、型に真剣に向かい合おうと思った。
そして、どんな答えが引き出してゆけるのか、それもまた愉しみだ。
型を知り型を深めて型破り型に戻りて己れを知らん
人の世に熱あれ、人間(じんかん)に光りあれ。