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学びたかったことを見つけたかもしれない

高校生の頃、わたしが学びたいことは、高校の教科のうち国語のなかにあると感じていた。だから国語に一番近い文学部日本文学科を志望した。だけど、日本文学科の専攻は文学と語学に分かれていて、そのどちらもわたしが学びたいこととはなにか違うと感じていた。どちらかといえば文学だろうと考え、専攻を決めた。

文学のうち新古今和歌集を学ぶゼミと和歌の英訳を学ぶゼミに入った。和歌に見られる表現方法や和歌を英語でどう表現するかを考えることは、わたしが学びたいことと近い気がした。だけどぴったりではなかった。現代の言葉ではないし…。わたしは自分の人生のテーマが「伝え合うこと」だと感じていた。

だけど、それがどのような学問分野に当てはまるのか、何学部何学科で学べることなのかわからなかった。わたしは「伝え合うこと」を学びたかったけれど、具体的に何を学びたいのかが自分でもよくわからなかった。しかもわたしは作文も自己主張も苦手だった。「わたしが学びたいのは伝え合うこと」で停滞していた。

今日、『NVC 人と人との関係にいのちを吹き込む法』という本を読んだ。わたしが学びたかったことはこれじゃないだろうかと感じた。わたしは対話の仕方を学びたかった。どうすれば他者とのコミュニケーションで「伝え合うこと」ができ、「通じ合い」を感じ、誤解や傷つきや対立がなく、自分らしく他者と関われるのか。

わたしが子どもだったとき、周囲の大人にしてほしかったことはこれだと思う。わたしは自分が感じたことや考えたことを安心して表現し、心の通い合いを実感したかった。(いまでもそうだ)

わたしがしたいことはこれだと思う。わたしは他者が感じたことや考えたことを安心して表現し、心の通い合いを実感できる聞き手になりたかった。(これはずっと自分なりにやってきた。けど未熟だったので、八方美人とかハニートラップとか言われたこともあった)

感じたことや考えたことを伝え合うことができる。誤解や傷つきや対立なく、受け止めて共感を示し、心の通い合いを実感できる。

これを実践するには対話についての知識やスキルが必要だ。対話の仕方は後天的に習得するものであり、高めるものだ。わたしが学びたかったのはNVC かもしれない。


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