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双極性障害は病気か

坂口恭平さんの「躁鬱大学」。
私は20代から50代の後半に差し掛かった現在まで「双極性障害」なる「病気」と悪戦苦闘しながら何とか会社をクビにならずに、まもなく2人の子どもは大学を卒業し、住宅ローンも完済の見込みまで漕ぎ着けた。ここまでの経緯はまさに波瀾万丈で、休職による収入減少や妻への負担、借金や性的逸脱などエピソードには事欠かない。

この本は医学書とは一線を画し、坂口恭平個人が自分の経験から導いた「躁鬱人」の生き方講座である。

私も縋るように様々な医者やカウンセラー、医学書などに当たってきたが、坂口氏が言うように「非躁鬱人の枠」に無理矢理閉じ込めるような窮屈さを常に感じていた。

言わく「薬は一生飲め」「ハメを外すな」「睡眠を取れ」「何事もほどほどに」などがその例だ。

つまり躁鬱人の「良い面」を削ってでも社会生活に馴染む方が価値のある事である、というのである。

この本は、躁鬱人がうまく自分を操縦すればより楽しい豊かな人生が送れるという希望を与えてくれる。

そして坂口恭平自身が我慢せず彩り豊かな人生を送っている事に勇気を与えられるのである。

私も同じ会社に33年も勤め使命(子育てと住宅)を果たしつつあるのは良かったのではあるが、この歳からでもより自由な生き方にトライしていきたい。

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