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読書は日本近代史、社会、精神分析など。スポーツはテニスが趣味。家庭菜園もやってます。資…

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読書は日本近代史、社会、精神分析など。スポーツはテニスが趣味。家庭菜園もやってます。資本主義の外側で暮らしたい! 文を書くことは心を解放して躁鬱の治療に繋がるかもとの淡い願いでツラツラ書いてます。 躁鬱(双極性)病で、仕事と治療の両立(20代から30年以上)に関する悪戦苦闘も。

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  • 双極性障害は病気か

最近の記事

失敗の法則 その1

不愉快で苦痛に満ちた人生をフラフラと歩みながら過去の失敗を振り返るシリーズ1です。 今回は株取引による大失敗談です。 昨今はFIREなどという言葉も聞かれ、IDECOなど個人貯蓄へのプラスのイメージがあります。 私が株取引を始めたのは2000年前後でしょうか。 私は株取引をギャンブルと考えていたとしか思えません。 まず最初に買ったのは得体の知れないバイオベンチャー。とはいえ将来性に対する証券会社の推奨もあったわけですが。 ちなみにその会社は20年以上経った現在も一度も

    • こうすれば必ず失敗する失敗の法則 こうすれば必ずあなたも失敗できる 前書き

      本屋に行くとさまざまな自己啓発本が売っています。私はそういう本の表紙と帯を見ると少しげんなりする気持ちがずっとあったのです。 「成功するための法則」「仕事ができる人の習慣」「自分の殻を破る法則」‥ 今ではTwitterなどでも「副業で月150万稼ぐ方法」などなど。 何と浅薄でつまらなそうな本だろうと思ってきましたが、ついに私は僭越にもアンチテーゼとしての「こうすれば必ず失敗できる」本を出したいと思ったのです。 ただ書き始めてみないと内容がどうなるかわからないので、この

      • 何年かぶりに来年の目標を立ててみる

        2022年がもう終わる。 今年は私にとってはあまり良い年ではなかった。良い年というのはつまり納得感や充実感がある年なんだと思う。 陰の極み。。 自身がコロナに感染したこと。一昨年に母亡くしたことによる喪失感への対処。持病の双極性障害で休職したこと。。何よりも全般的に無気力で自堕落であったことによる自己嫌悪。 でも幸いに私以外の家族はとてもしっかりと人生を歩んでいる。この4月に長男が就職し、来年は長女が就職。妻はこんな私でも愚痴を言わずにいてくれる。 ようやく年の暮れにな

        • 言葉が大切

          政治家には功罪ある。業績は歴史が評価する。 だが、国葬が終わり今私が感じるのは彼の言葉の軽さ、言葉への侮辱に対する憎しみである。そしてあまりにも空虚な存在としか言えない彼が長きに渡って日本の政治のトップに君臨した事に対する徒労感と倦怠感である。 2015年、ISに日本人湯川遥菜さんと後藤健二さんが拘束され人質となった。そのタイミングで安倍晋三氏はわざわざお膝元のエジプトに赴き「ISと闘う周辺諸国に総額2億ドルを支援します!」とぶった。 「テロに屈しない」「テロとの闘い」そ

        失敗の法則 その1

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          理解できなかった教科書の国語をもう一度読んでみた

          教科書の「現代文」の教材の中で不可解なまま終わったものがいくつかある。いったいあの文章は何が良いのか、何が言いたいのか、が全く理解出来ず、不服のまま授業が終わった記憶がある。 その中でも中学生の時の「サーカスの馬」と高校生の時の「檸檬」が意味不明の双璧で、それだけに50才代の後半になった今でもその消化不良感だけはよく覚えている。 そこでもう一度読んでやろうという訳だ。今回は梶井基次郎の「檸檬」、角川文庫で400円也。これを高校生の復習として感想文を書き直したい。 うーん

          理解できなかった教科書の国語をもう一度読んでみた

          日本国憲法について考えてみた

          最近、憲法改正について話題になることが増えてきました。自主憲法制定は自民党の結党以来の党是らしいですし、実際、安倍晋三氏は「自衛隊の違憲論議に終止符を打つ」「アメリカからの押し付け憲法」などと改正を訴えてきた。 また、岸田総理になっても「憲法審査会」の開催など、野党の姿勢の軟化もあり、近い将来憲法改正の国民投票が実施されるのではないかとさえ感じます。 今回は日本国憲法の制定の経緯を振り返って、それが「押し付け」なのかを始めとした、改憲の必要性を訴える根拠について私なりに考

          日本国憲法について考えてみた

          鬱の思考①

          ここ数年、寒さに滅法弱くなり気持ちも沈む。 不整脈や頭痛という身体的不調が原因で鬱になるのか、鬱状態という自律神経の乱れのせいで身体的不調をもたらすのか自分では良くわからない。 人と話すのも億劫、一日中寝ていたい、何をやっても楽しめない。なぜこんな事をツラツラとnoteに書き連ねているのかというと、書く事にはカタルシス効果があると聞いたからだ。 何か自分でもよくわからない気持ちを言葉にするのはとても難しいけど、何とか気持ちを表現することは、それが特に意味がなくても言葉にす

          鬱の思考①

          「面倒くさい」が全てをスポイルする

          中学校の国語の教科書に「サーカスの馬」というのがあった。主人公の少年が「ま、いいやどうだって」と呟くのが妙に印象に残っている。 私は非常に幼く鈍いところがあって、当時中学や高校の国語の教科書の内容が全く理解できていなかった。主人公の投げやりで自堕落な態度に不愉快な印象を持っただけである。(主人公の少年は貧相な馬を自己と同一視して憐んでいたが、その馬は実はサーカスの花形だったという事に触発されるという話だったのだが) なぜこの話を思い出したかというと、今の日本人が自分を含め

          「面倒くさい」が全てをスポイルする

          ミイラを見てきた

          上野にミイラを見に行ってきました。ミイラ(死体)をお金を払って見に行く、何かゾッとするイメージがあって足が向かなかったのだが、貴重なものという事で見てきました。 実際に行ってみると、展示は豪華絢爛で、多彩な芸術品を見たような後味。 人が死者を悼み、「あの世」へ送る行為が、時と場所を隔てても現代の我々と全く変わらないのである。いやむしろ古代の方がより丁寧に悼んでいたのではないか? 死者の再生を祈り、肉体を残すためにミイラとして保存する。ミイラにするための技術。棺に描かれる

          ミイラを見てきた

          双極性障害は病気か

          坂口恭平さんの「躁鬱大学」。 私は20代から50代の後半に差し掛かった現在まで「双極性障害」なる「病気」と悪戦苦闘しながら何とか会社をクビにならずに、まもなく2人の子どもは大学を卒業し、住宅ローンも完済の見込みまで漕ぎ着けた。ここまでの経緯はまさに波瀾万丈で、休職による収入減少や妻への負担、借金や性的逸脱などエピソードには事欠かない。 この本は医学書とは一線を画し、坂口恭平個人が自分の経験から導いた「躁鬱人」の生き方講座である。 私も縋るように様々な医者やカウンセラー、医

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          半藤一利さん

          先日、半藤さん何お亡くなりになりました。 私が半藤さんの本を読み始めたのは50を過ぎてからです。「日本のいちばん長い日」「昭和史」は面白くて何度か読み返しました。 また、下町育ちでいらっしゃって勝海舟が大好き、夏目漱石が大好きという点でも大変親近感を感じていました。 膨大な資料とインタビューに基づく物語は、昨今の歴史修正主義や陰謀論へのアンチテーゼとして、正統的な実証主義な歴史探偵の面目躍如と言った印象でした。 いつの間にか自分が左翼扱いされるようになったと苦笑い混じ

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          靖国神社(戦死者をどう弔うか)

          初めて靖国神社へお参りしてみた。 はっきり言って、素直に戦没者を悼むことができる環境ではなかった。いったい何が問題なのか。 8月15日が近づくと閣僚の参拝などで話題なるが「靖国問題」はある意味私達に与えられたとても重要な宿題である事が、今日の2冊を読むとよくわかる。 誰からの宿題なのか?それは正に満洲事変から太平洋戦争かけての戦没者や空襲や原爆で亡くなった霊達からのものである。 宿題は以下の通りだ。 ・敵国米国に負けて占領されたが、持ち込まれた民主主義や基本的人権、

          靖国神社(戦死者をどう弔うか)

          潜在意識と脳科学と仏教

          単純な脳、複雑な「私」、は池谷裕二著の脳から見た心、および脳の仕組みや癖を興味深く、研究事例を豊富に解説している。 まるでフロイトの唱えた「潜在意識」の私たちの行動に与える事例を、最近の脳科学の研究、実験から列挙しているようだ。 いや、それどころか私達が自分の意思で選択していると思い込んでいる事でさえ、その多くが、実は無意識によって決定づけられているのだ。 最終的に「本当に人間に自由意志があるのか?」という問いにまで発展する。 結局人間は、潜在意識から要望が湧く(勝手

          潜在意識と脳科学と仏教

          世界で何が起きているのか

          ソ連の崩壊、アラブの春、トランプの当選などを予言し注目を浴びた現在のヨーロッパ最大の知性と言われる方らしい。 教育格差がもたらす階級化社会という副題からは、昨今の格差の固定の要因に、教育格差があるというような論調を予想させる。 ただ、彼の発想は、とても独創的で、そこに留まらない。更に踏み込んで、学歴と知性が分断され、エリートが本当に知性的なのか、がわからなくなってしまったという。 要するに、世界的に学歴が経済的成功を約束する資格と化し、知性的には劣化しているという事だ。

          世界で何が起きているのか

          しくじり行為は心的行為

          昨日に続いてフロイトの精神分析学入門。 言い間違いや読み間違い、あるいは計画や約束を忘れてしまうこと、また物を紛失したり壊してしまうという「しくじり行為」について精神分析学を用いて解説している。 誰でも経験するしくじり行為は、疲労や放心状態などの注意力の欠如がもたらすとしか考えられていなかった。 フロイトは、例えば言い間違いの内容に注目して、抑圧された意向の表出であると結論付ける。 約束を忘れてしまう事や、名前を忘れてしまう事、物を紛失してしまう事も、やりたくない行為

          しくじり行為は心的行為

          20世紀の知

          ダーウィンの進化論、マルクスの資本論、そしてフロイトの精神分析学。近代の人間観に大きな変革をもたらした本。 実は私の大叔父は古澤平作という人で、実際にドイツに渡りフロイトに弟子入りしている。そんな縁もあり、この本を手にとりました。 今日は序章について。この本は講義形式であり、おそらく医学生に対しての講義。序章では、精神分析学の理解の困難さと世間からの非難について語っている。 理解の困難さの第一は、心的な過程は、それ自体が無意識なものであるという点。当時の学問や教養(今で

          20世紀の知