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好きを共有する

好き・おもしろいと感じた事を人に共有するのは難しい。

映画や漫画、小説、音楽…。様々なエンタメがあふれている。
手に取ってみて、良いな・おもしろいな、と感じたものを人に伝えようとする。
これが難しい。

なぜ、好きなのか。おもしろいのか。
映画なら、2時間の内容を。
漫画なら、1P毎の絵の雰囲気や会話の取り回しを。
小説なら、200Pにも渡る文字の羅列を。
音楽なら、数MBもある音の情報を。
口で説明しなければならない。

そんなのできる?
だからいつも、あれ、おもしろいよ。あれ、良いよ。
とだけ、言うことにしている。中身については語れない。


逆に人から、オススメされることがある。

ああ、あれは、おもしろかった。
興味があれば、見てみたら?
これは私と同じタイプだ。
感じることはあっても、表現しない。
お互いにおもしろかったね、と会話するけど細かいことは話さない。

あの映画はおもしろい。
やっぱり監督の〇〇が…。
あの俳優、やっぱり演技がうまいよね。
スタッフが同じ〇〇って映画とオチが同じなんだよね。
論理的に考察するタイプ。
ぴったり合うタイプだと、盛り上がる。
私はエンタメを理論的に考察できないので、なかなか共感しづらい。

いや、おもしろいから。
読んだ方が良いよ。
読めば分かる。絶対、後悔しないから。
ごり押しタイプ。
なんだか同じ経験をしたくなくなる。
だから、たとえ読んでも共有しない。

私はこのバンド好きなんだけどな…。
あんまり共感してくれる人はいなくて。
え、聞いてる?ああ、そのアルバムか。
それより古いアルバムの方がいい曲あるよ。
メジャーいった後だと、世間受けっぽい曲が増えてさ。
同じ視点の人は欲しいが、相手にも同じくらいの感情が欲しいタイプ。
私は長く同じバンドや作者を好きでいる事が少ないので尊敬する。
ゴリ押しではなく、本気でオススメしてくれる。
こういう人は、自分の好きの範囲ではプロフェッショナルだ。
本当に良いものを教えてくれる人が多い。


妻とは色々なエンタメを共有している。
映画を見たり、漫画を借りてきたり、音楽を聴いたり。

私が好きな映画を一緒に映画を見た事があった。
妻には映画を見る趣味はあまり無いので、時間つぶしに付き合ってもらった形だ。
それでも見終わった後に、うまくは言えないけど面白かった。と言ってくれた。

2人でゲームをすることもある。
妻はハマるときはすごくハマる。
そんなに得意ではないけど、楽しそうにゲームをする。
隣で見ていると、こちらも楽しくなる。

どう説明すれば良いか分からないけど。
好きを共有するのに、詳細はいらないのだ。と思った。
ただなんとなく、相手も自分と同じような感覚を持っている。
それだけ分かれば、なんとなく楽しい。

それも、最初から完璧に同じではなくて、
相手の反応を見ながら、自分の感覚が変わることもある。

まあ、こんなことを書きながら、
この映画見たい、と言っても、
あんまり面白そうには見えないなあ、と断られることもある。
時と場合による。

ただ、緩い感覚の中で、大体好きの方向性が一致している。
それだけで十分、好きを共有できる機会は多い。
そして好きを共有できると、なんだか嬉しい。

#私のパートナー

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