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春になると思い出す失意と決意とピアス

ちょうど20年前の今頃。志望校への進学に失敗し、失意の中にいたことを思い出します。ピアス開けて切り替えたりして(どうにか)心を保ってたような。

高校受験に続き、大学でも。

大学受験。第一志望の合否確認は電話でした。受験番号を入力すると合格したかどうかが分かる仕組みです。
電話口から不合格を告げる音声が流れた瞬間、電話機を放り投げたのを覚えています。

そして第二志望も不合格。思えば、高校受験でも志望校に合格できませんでした。

18歳の私は、つくづく自分の勝負弱さを感じてやるせない気持ちになりました。

気持ちだけは。

唯一合格できたのは正直「行きたくないなあ」と感じていた大学でした(今では母校に感謝しています!)。でも、浪人という選択肢はありませんでした。

ならば、切り替えるしかない。

その時、ふと歌の一節が頭に浮かびました。
「思い切り開けた 左耳のピアスには 笑えないエピソード」(JUDY AND MARYの「そばかす」より)

そういえば校則から解放されて、周りの友達もピアスを開け始めている。

よし、「思い切り」開けてみるか!

ということでピアッサー(自分でピアスを開ける道具)を購入してみました。

痛いのかな~ 怖いな~ と恐る恐る準備。

「ガシャン!」という割と大きな音とともに、大した痛みも無く、鏡の中の自分にピアスがくっついていました。

なんか、この「ガシャン!」が切り替えの合図になったような気がします。

ちなみにその夜、典型的な昭和の父親だったオヤジとはけっこう揉めましたが、これも一つの思い出かな。

勢い任せ、そして奥様と出会う。

ピアスを開けて心に決めたのは「成長する」こと。

高校も大学も、行きたい学校には行けなかった。もうこんな思いはしたくない。

それなら、大学に通っている間に成長するしかない!

といっても具体的な目標もビジョンも無く、
そこにはとにかく「成長しよう」という意思があるだけ。

すくすく上に向かって育つ木のようなものではなく、無作為に広がっていく芝生のような雰囲気。

成長意欲に試験へのコンプレックス、自分への失望に焦りも加わって、情熱というか執念というか、そういったメラメラ、ドロドロしたものを抱えて大学に入学したのでした。

入学してから早速、英語のクラス分けがありました。
テストの結果で割り振られ、私はちょうど真ん中くらいのクラスに。

しかし、そこで「メラメラ、ドロドロ」が顔を出します。

「とにかく成長しなければ! 少しでも高いレベルで学ばなければ!」

気が付けば先生に「もっと上のクラスにしてください!」と申し出ていました。

色々と協議の結果、上から2番目のクラスとなったのでした。

ちなみに。この上から2番目のクラスで出会ったのが、奥様でした。

20年前の闘う姿勢は褒めてやりたい

ロマンチックにするつもりも無いですし、大した話では無いのですが、
あの時「メラメラ、ドロドロ」していなければ、
全く違う人生を歩んでいたことは間違いありません。

その点については我ながら「20年前の俺、ナイス!」と褒めてやりたい。

そしてこの春、色々な決断をした若い人たちに、何か少しでも感じてもらえたら、20年前の私も報われるかな。

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※素敵なトップ画像は写真は呼吸 <こさいたろ>さんの作品です、ありがとうございます!

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