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頑張っていた私へ

頑張っている自分が好きだ。

私は何か目標や課題があれば、それに向かって努力すること(=やる気を出すこと)が、わりと好きで、得意な方だとも思っていて。

今の仕事は全然好きじゃないし、自分に向いているとも思っていないが、
せっかく縁あってここに就職したからには!と、ずっと頑張ってきたつもりだ。

新しいことを教えてもらうのは楽しくて、もっとできるようになりたくて、休日に家で復習するし、
定時後でも、はい喜んで!と、他の人の仕事を手伝うし、
何か処理に悩んでいる人がいたら、大丈夫ですか?と声をかけ、私の説明がうまく伝わってなさそうだったら後日マニュアルを作って渡すし、
上司から何の説明もされず仕事を丸投げされても、とりあえずやってみます!と意地でこなしてきた。
もちろん自分の持ち業務もゴリゴリに進めながら。

働くうえで、自分の成長が感じられるのは楽しいし、何より、テキパキ動いて他の人の役に立っている、と感じられるのは快感だった。
(いや実際は、もしかしたら大して役に立っていなかったのかもだけど、それはまあ自己満でも良いでしょう。許してください)

それが今や、何も頑張れなくなっていた。

頭が働かない。気も利かせられない。

メンタル不調が始まった頃、頭がボーッとしてしまうことが増えて、頑張りたいのに頑張れないのが悔しくて悲しくて。
こんな状態で働いてはミスして迷惑をかけてしまう、と感じたのも休職の理由になった。
休職したら少しはスッキリするかな、と思ったけど、罪悪感に苛まれ続けた休職期間中にリフレッシュできたはずもなく。

復帰後はボーッとしてしまう瞬間が増えてしまった。新しく飲み始めた薬の副作用も出ていると思う。

復帰後の私は、仕事が嫌いながらも一生懸命に働いていた頃の自分にはほど遠くて、
頑張りたいのに頑張れない、と思ってしまうことが新たなストレス要因になっていた。
今の私はとにかくなんだか鈍そうである。

職場内で、自分がひどく役に立たない存在のように感じてしまい(実際はそんなこと無い。休んだ分巻き返せているのも分かってるけど)、ある日それがとてもつらくなって、上司もそれを察してくれて、上司から声をかけてもらい、午前中に帰らせてもらった。
(それがこの記事の“ある1日”のこと。)

“「復職失敗か」なんて記事を最後に更新が途絶えていたが、この間もきちんと出勤していた。(ある1日を除いて。この1日のことは後日別記事で。)”

翌日は出勤して、謝ったら、上司から「頑張らなくていいよ」と言ってもらった。

この言葉が衝撃だった。
私は頑張らないと仕事なんてできないと思っていたからだ。

でも「頑張らなくていい」と言われたときに、「頑張ること」に関していろいろなことが思い出された。

例えば、3年前の新入社員オリエンテーションのときに、カウンセラーの方から、「10割の力で仕事しない。7、8割くらいの力にしないと苦しくなってしまう」みたいな話をされていた。

異動した以前の上司は私に対して、「コバヤシさんが頑張ってるのは知ってるから頑張ってとは言わないよ。期待してるよ」という言い方で応援してくれていた。

たまに他支店の方たちに会うと、「コバヤシさんが頑張ってるのは聞いてるけど無理しないでね」と言ってもらっていた。

私の口癖は「頑張ります!」だった。 

私は頑張っている自分が好きだし、頑張れば頑張るほど結果が出るのも嬉しい。
おとなしい見た目と性格だけど実は負けず嫌いで、人から、「頑張ってるね」と認めてもらうことが活力だった。

いい意味での力の抜き方が分からなくて、常に全力でやるしか無かった(そうしないとミスしたり、長時間残業になってしまいそうだったし)。私は、思い返せば入社したときからずっと、10割の力で仕事をしていたような気がする。

今回上司から「頑張らなくていいんだからね、本当に」と言い切ってもらったことが、
今までいろいろな人から言ってもらっていながらもスルーしてきた「無理しないでね」という言葉とも重なって、「10割の力で仕事しない」の意味がやっと分かった気がした。

自分の好きな「頑張っている私」になるために、余計に頑張りすぎて、そうやって自分を苦しめてしまったんだなぁと思った。

今は無理して仕事を頑張るほどの気力も無くて、さすがにもっと頑張れば?と思うこともあるけれどたぶんこういう思考が良くなくて、
今は少し、上司はじめまわりの皆さんの言葉に甘えさせてもらって、無理のない範囲で、焦らず、自分のできることを正確にやっていこうと思う。

頑張りすぎてしまった自分を責めるつもりはない。頑張ったから、いろいろ仕事を任せてもらえるようになった私がいる。壊れる前までの自分の働きぶりは好きだった。
だから、「頑張る自分でいてくれてありがとう。もう今までみたいに頑張らなくていいよ」と、伝えたい。

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