掌編小説 ハニカム・サンドウィッチ
キャップに髭のおにいさんと、手ぬぐいあたまのおねえさんのパン屋があるのは、緑の公園を抜けた先。
木の縁の扉の風合い。そのとなりの大きめの窓もよく磨かれてる。
プランターや植木鉢には、ちいさい花や蕾、葉っぱに、みつばちやアゲハ蝶がとまる。
中に一歩入ると、厨房でかかってる音楽が隙間から流れてくる。かかってるのはポップスだったり、ロックだったり、ジャズだったり。
テーブルの上には、幾つものパンたち。
ちいさなケースに入ってんのは、定番のサンドウィッチ。
脇には、黒板に白チョ