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【3分要約・読書メモ】得手に帆あげて―本田宗一郎の人生哲学

ご覧頂き、ありがとうございます。
今回は「得手に帆あげて―本田宗一郎の人生哲学」についての記事となります。

こんな人におすすめ

・本田宗一郎の考えに興味がある人
・経営、マネジメントに携わる人
・20代の若手ビジネスパーソン
・就職活動中の学生

著者

本田 宗一郎
静岡県生れ。浜松高等工業専門学校を卒業。1948年本田技研工業を設立。「マン島オートバイ・レース」「F1グランプリ」等の国際レースへの進出を通じ、日本のエンジンを世界的技術にまで高める。1966年には国際二輪レースにおいて五種目完全制覇。1973年社長退任。1989年には日本人として初めて米国自動車殿堂に入る。

サマリ

人間が人間らしく生きる最高の方法は、自分の個性を開発し、より個性的に育成して、それに従って生きること。個性の性質を十分に生かして生きることで、人生は楽しく、能率よくなる。
つまり、「得手に帆を上げて」生きるべき。
得手でもない仕事をやれば、ただ苦痛なだけ。柄でもない生活を営めば、そこには休息も慰安も何もない。

第1部 本田宗一郎のわが体験的「人生論」

・成功のあとの反省が、新たな成功の“呼び水”となる!
「失敗を恐れない」ことが大切。成功というものは、99%の失敗を土台としている。その失敗すら、現在改めてみて見直せば、成功につながっているものは多い。結局、失敗だろうが、「やってみる」ことに、値打がある。

・若者に贈る‐悔いなき青春を生きる六つのメッセージ
1:人間は、悲しさ、無念さを心底から味わいながらそれに耐えなければならない。耐える心に、新たな力が湧く。
2:胸の熱くなるような恋愛をする。人間は、人を愛することによって、人文を愛することを悟り、そこからさまざまなことを学び、豊かな人間性を身につけて成長する。
3:自分の一生は、自分のためにある。自分のために生きるのだから、自ら命を絶つようなことはせず、自分の生命を自分が守る。
4:友情の力は、水と油でさえ1つにする。本質的な友情には、お互いの思想も地位も趣味も邪魔にならない人生にとって非常に大きなプラスをもたらす。ただし、金銭の貸借関係は友情を破壊するので避ける。
5:人間関係の基礎になるのは信用。他人から信用されるためには、誰もが納得する行動をとらないといけない。
6:会社での仕事も楽しく、家庭での生活も楽しい、つまり一日24時間を楽しく過ごすことが幸福。

第2章 ホンダイズムー人生に”熱”と”汗”を生む生き方

・雄弁な石ころは沈黙するダイヤに勝る!
自分の主張をはっきり表明する。自分の価値を理解させる有効なデータを能率よく示すことが現在の道徳である。

・たった一度の生涯を絶対に「不作」にしない生き方
人生は、「得手に帆あげて」生きるのが最上である。
若いメンバーは、一刻も早く自分の得手なものを発見する。「能ある鷹は爪を隠さず」で、自分の得手なものを上役に申請することだ。

・規制の登山ルートしか歩けない人は、最高の景色をけっして見れない!
最も必要なものは、弾力性のある見方、ものの考え方であり、アイディアである。優れたアイディアは、優れた人間から生まれる。コチコチの「石頭」からは、アイディアなど期待できない。

・正しい努力をする
努力をしても、最良の結果を生むとは限らない。努力したが、結果ダメだったでは、努力したことにはならない。努力を努力として価値づけるには、そこに創意と工夫が伴っていなければならない。

第3章 本田宗一郎のこれだけは言わせてもらう!

・パイオニア精神
需要は、初めからあるものではなく、メーカーのアイディアと生産手段が作り出すもの。需要がゼロの市場へ、大衆が好み、関心を示す商品を作って送り出す。模倣ではないパイオニア精神が重要。

・「遊び」のすすめ
これからの時代、どんどん増えていく余暇を、より有効に楽しく過ごすためにも、「労働は美徳、遊びは罪悪」という観念から脱皮が必要。

感想

名経営者:本田宗一郎の息遣いが聞こえてくるような本でした。歯に衣着せぬ言葉で自分の考えが書かれている本に、本田イズムがダイレクトに伝わってきます。

ビジネスマンというよりは、技術者として、自分の好きを貫いた姿は、他の経営者とは違うように映りました。戦略、戦術の話は一切出てこず、仕事、人生、社会、教育にどう向き合ってきたのか、本田宗一郎と会話を楽しむように読むことができます。

当時の日本の空気を感じながらも、これから就職する学生や、20代のビジネスパーソンに読んでもらいたい一冊です。

最後まで読んでいただきて、ありがとうございました。

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