【注目記事】成功した子どもの子育て/ジョブオーディション/企業内仮想通貨
土曜日は「注目記事とヒント」を書いています。
Web上でたくさんの記事を読んで、これはと思う記事はfacebookでシェアしています。しかし、facebookは検索がしにくいので、少し経つとそのまま忘れ去られてしまいます。ここでは、facebookのタイムラインでシェアした記事を読み返してみて、再びピンときた記事を取り上げて、そこからのヒントを書いてみたいと思います。
今日取り上げるのは次の3つの記事です。
01 子どもが成功した親の子育て話を信じるのはあまり意味がない
02 面接からジョブオーディションへの移行
03 仮想通貨を使った働き方革命を「ゲームの目盛り」という視点で見る
01 子どもが成功した親の子育て話を信じるのはあまり意味がない
無藤先生のfacebookの記事です。
子どもが成功した親の子育て話を信じるのはあまり意味がない。
なぜなら、それは子どもが偉いから(子どもが偉いのは親が偉いかもしれないが、それは親が偉いから子どもが偉いと同じくらいの確率だろうし)。そしてたまたまだから。さらに遺伝だから。
子育ての仕方はそれを邪魔しなかったかもしれない。にもかかわらず、だったかもしれない。それが促進したかもしれない。
子育てはたいてい悪い方のことはあります。虐待とか。(それでも、立ち直る人はかなりいるのだから、つまり親の子育てのある意味での限界ですね。)
でも、優れた子育ての仕方のデータは膨大に研究されているのに結局たいしたことはいえない。言えることのかなりは親の遺伝と学歴(文化的環境)による。さらに子どもが成功するかのかなりは運ですね。たまたまの曲がり角のときの良い出会い。そして、当人の頑張り。
そもそも親の子育ての大きな規定因は子ども側の特性にある。
頑張りが非認知的スキルというやつだけれど。それはまだどう育つかよく分からない。何より当人の生まれつきの気質がきく(これは遺伝子というかゲノムの組合せとおそらく胎内環境の未知の働き)。頑張りを支えるのはかなりはその都度の支えがたくさんあることによるだろう。
そしてもし親の働きに意味があるとして(多少はあるだろう)、それを親が思い起こすことに見付かるかどうかはよく分からない(回顧的データは極めて信頼性が低い)。
それにもかかわらず、子供を東大に入れた親の話が受けるのは、印象が強いからでしょうね。人はデータよりも事例と物語を見る。しかし、典型事例にならない大多数の親の子育てについて検討して行きたいと私は思っています。その文脈で、アドラー育児が無理をしない、成長を促す育児の土台になるようにプログラムを作って行きたいですね。
そのキーワードは、じゃまをしないこと、折り合いをつけていくこと、子どもを信頼し尊重することといったところにあるのではないかと考えています。
02 面接からジョブオーディションへの移行
例えば、ある会社は、数年前から「インターン生」の中からの採用が、過半数を占めるようになった。「今後はインターンからの採用を100%にしたい」と、人事は言う。
彼らが行っているインターンプログラムの内容は非常にシンプルである。まず、「新人になったらやるであろう」仕事に関連する、幾つかの課題を与える。難易度は簡単なものから、かなり難しいものまで様々であるが、特に人事が注目しているのは「難しい課題に直面したときにどう行動するか」である。
この課題は「頭の良さ」を問うものではなく、努力と工夫で誰でも解決可能なものを設定していると人事は言う。実際、「学歴」と「できる・できない」はあまり相関はないそうだ。その代わり、「失敗経験の有無」とは非常に強い相関があるという。
ほとんど信頼性・妥当性のない面接試験をやめて、リアルな場面を設定してオーディションをしようという動きが始まっています。インストラクショナルデザインで言えば、ペーパーテストではなく、現実場面における「パフォーマンステスト」をしようということです。
そうなると、それはインターンシップで仕事を手伝ってもらって、そこでのパフォーマンスを見るのが早い、ということになるわけですね。
03 仮想通貨を使った働き方革命を「ゲームの目盛り」という視点で見る
ここから先は
ご愛読ありがとうございます。もしお気に召しましたらマガジン「ちはるのファーストコンタクト」をご購読ください(月500円)。また、メンバーシップではマガジン購読に加え、掲示板に短い記事を投稿していますのでお得です(月300円)。記事は一週間は全文無料公開しています。