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引っ張らないリーダーシップ



こんにちは。こいけです。


「リーダーシップ」


わたしはメンバー時代、リーダーになることに対して漠然とした不安があった。
当時のリーダーのイメージは、自らが先頭に立って組織を引っ張っていく人


周りを見れば俺が俺がと引っ張る男性リーダーばかり。
一方のわたしは矢面に立つより黒子として支えたいタイプ。


自分が主導してリーダーシップを発揮するなんて……。


これがリーダーになることを拒んできた理由の一つでもある。
自信がなかったんだな。(今でも自信はない)


それでも社歴を積むにつれ、リーダーの妙齢が近づいてくるではないか。
上司も節目節目でリーダーをチラつかせてくる。そろそろ逃げられない。
わたしのリーダーとしての第一歩は、そんな受動的なスタートだった。


リーダーは
リーダーになった瞬間からリーダーシップを自分のものにできている人ばかりではない。
わたしも自分なりのそれが見えるまでは、ひたすらにガムシャラだった。


営業現場でリーダーになりたての頃は
チームの営業予算の4割の売上を自分で立てながら組織マネジメントをしていた。
あの頃は本当によく働いた。


組織が組織として育つには一定の時間がかかる。
だから短期的な取り組みにばかり捉われず、中長期的な取り組みが不可欠。
そう頭では理解していても、引き受けたからには結果を出したい。
そんな変なプライドがあった。


リーダーとして最初の四半期で壇上に立って賞を受けることにはなったが、
まさに忙殺。エイヤー中のエイヤーだった。
結果を出せたことに対する個人的な安堵はあったが、
組織としての達成感はあまりなかった。
結果に再現性が持てなかったから。
結局のところ、主語が自分になっていたんだなと思う。


体は一つで時間も有限。
そんなやり方では組織は長くは持たない。
個人戦ではなく、組織でちゃんと勝負したい。
どうせやるなら楽しいほうが良い。


そうしてリーダーシップに向き合うことに。
個人戦ではなく組織戦を組織で行うには、自分の役回りはなんなのか。
自分にとってのリーダーシップってなんだろう。


そんな問答を繰り返す中で、
一緒にはたらくメンバーに思いっきり矢印を向けてみる。
地に足をつけて。
すると、それぞれで全く異なる強みや特徴、思考が見えてくる。
これが個性だ。


それぞれの個を活かし高める。そのために散らばる小石を取り除く。

こんなリーダーシップがあっても良い。
そう考えるようになって、自分なりのリーダーシップに向き合えるようになっていく。


すると徐々に武装した鎧が落ちて、肩の力が抜けてくる。


ゴールを決めるのはメンバーで良いんだ。
ゴールを決める楽しさを体感してもらいたい。その成功体験を作るサポートをする。
それを一緒に振り返る。


失敗から学ぶことはとても大切だけど、
成功体験を振り返る方が前向きになれる。
結果までの因果を紐解き、再現性の糸口を見出すのも、リーダーの立派な役割。


因果が見えると、メンバーにも少しづつ変化が見られる。
ゴールまでの間にどんな小石があって、どう取り除いたのかが分かれば、
別の場面でも小石の可能性に気づき、対処ができるようになる。
すると別のシチュエーションでもゴールが決められるようになる。
それをまた一緒に振り返る。


棚卸しの有用性に気付けば、失敗体験もすんなり振り返れる。
そしてそれが「習慣」になる。


小石を取り除き、結果の因果を紐解くサポートをする。
それぞれの個を、どんなタイミングで、どんなフォーメーションで組み合わせるのか。
それによるシナジーこそが組織。
そのために誰にどんな個があるのかを、よく知り、よく観察する。


そうすることで、
リーダーが1人で矢面に立ち続けるよりはるかに大きなパワーが組織に加わる。
それが個の積み上げではなく、組織であるということ。


こんな行き来をしながら、
必ずしも引っ張り続けるだけがリーダーシップではないと学んできた。


一方で、真っ先に矢面に立つべきときもある。
メンバーがトラブルを起こしたなら、先頭に立ってお詫びする。


もちろん状況に応じてメリハリは付けながらも、
自分らしいリーダーシップに向き合えれば、
組織は今より良い方向に向いていくのかなと思う。


そしてリーダーシップの探究はつづく。

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