見出し画像

DNA+デジタル履歴で犯人を突き止める

先日、天才DNA探偵の話をTVでやっていました。

米国で起こった殺人事件で23年間の冤罪を晴らしたという、なかなかすごいエピソードで、その主役が「DNA探偵」です。

この方は、警察所属でなく民間所属で、主にDNAを使った犯人捜しに協力します。

警察でもDNA鑑定はある程度普及したイメージがありますが、あくまで警察に登録されたデータベースとの照合なので、それ以外は範囲の外です。

このDNA探偵(と呼びます)は、民間で登録されたグローバルデータベースを手広く照合し、まずは家系的に近しい人を絞り込みます。(明らかに年齢・髪の毛が外れた方も除外)
ちなみに、米国は戸籍制度がありません。なので日本よりも相当大変な作業です。
その代わり、死亡記事でその親族の情報が載るので、泥臭くその記事を洗うことも行っていました。

他にも、絞り込んだ人物たちのSNS投稿などから事件当日の行動を洗ってさらに絞り込みます。

さらっと書きましたが、この事件では1年以上もこういった作業を行ったにもかかわらず特定できませんでした。

が、その絞り込まれた家系図のなかで、16歳で結婚しすぐに離婚&再婚した女性をみつけ、じつは子供を産んでいたことを突き止めます。
その子供を尾行することでポイ捨てたばこを採取し、これがDNA鑑定で結果として真犯人だった、という流れです。

まさに真実は小説より奇なり、です。

ところで、ここで出てくるDNA鑑定は日本の警察でも行われている捜査手法です。

鑑定方法について書いた警察庁のサイトを見つけたので載せておきます。

上記サイト内の図

STR(Short Tandem Repeat) 型と呼ばれる方法を採用し、身体や病気に関する情報でないところから調べる、というのは意外でした。

ただ、完璧というわけではなく、欠点についてもこちらで触れています。

被害者など犯人以外のDNAが混ざっている場合、想定される塩基配列の長さが複数出来てしまうため、容疑者以外の情報と混ざるそうです。

あと、本人か親子鑑定、つまり第一親族内ならOKですが、兄弟姉妹かそれ以上離れた親族判定は厳しいとのことです。

何もかも万能だと逆に怖くなりますが、あくまで犯罪抑止目的であれば、ぜひとも進化していってほしいです。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?