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ヴォイニッチ手稿の新たな解読が登場

ヴォイニッチ手稿。ややニッチですが、極めて謎の多い文書で、定期的に解読(?)される解読の歴史も奇妙な存在です。

気になったので、ヴォイニッチ手稿を紹介してみたいと思います。

1912年にヴォイニッチ氏が発見してその名前をとり、炭素年代測定法によると15世紀に制作されたそうです。
とにかく奇抜な文字と図が豊富に挿入されており、人間が書いたのは間違いなさそうですが、そこで使われている言語体系がさっぱりわからず実に100年以上も専門家を悩ませました。

過去何度も解読に関するニュースや専門論文も提示されており、この2018年には下記の日本語ニュースもあります。
トルコ語に近いという仮説で丹念に追いかけている様子がうかがえます。

上記サイトからいくつか引用します。見ようによってはホラーですね。。。

出所:上記サイト
出所:上記サイト

ちなみに、全ページを下記で公開してますので、誰でもトライすることはできます☺

過去に解読にトライした中には、あのAI及びコンピュータの発明に欠かせない、コンピュータ科学者のアラン・チューリングも含まれていたという噂もよく聞きます。

「なぜコンピュータ科学者が?」と思うかもしれませんが、実際チューリングは第二次世界大戦中にドイツの暗号解読にコンピュータ(の原型)を開発したという経歴があり、あながち否定できないです。

そして筆者が初めてこの手稿の存在を知ったのもAIつながりで、過去にこの手稿については投稿しました。

時系列で言えば、冒頭の記事はそれ以降での発見のようです。

そして今回はAIが活躍したわけでなく、言語学者が絶滅した「ロマンス語」ではないかという当たり付けの元で進められているようです。

確かにAIは過去言語のパターンマッチングなので、そこに漏れた絶滅言語には手も足も出ないですね。ある意味それがAIの弱点とも言えます。

下記によると、ロマンス語は元々古代ローマ帝国時代に使われていたラテン語の俗語的扱いらしく、帝国崩壊をうけて廃れたようです。

気になるのは8世紀には使われなくなったのに、なぜ14世紀にわざわざ(話し言葉を)文書で採用したのか?

残念ながらそれを満足させる回答は冒頭記事内では見つけられませんでしたが、好意的に見ると新しい言語学ひいては歴史の解明につながるかもしれません。
例えば、人類史で初期に解明されたシュメール語はその文明含めてまだ謎の多い存在です。メタバースという造語を生んだSF小説「スノウ・クラッシュ」でも題材として扱われました。

と、今回も解読がニュースになるほどある意味愛された奇書ヴォイニッチ手稿ですが、過去の経緯を見る限り、今回もまだ決定打とはいえない印象です。

この解読勝負に終止符を打つのは、人間かAIか? 個人的にはその観点で関心のあります。

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