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無線通信発明ものがたりとドラマ

ローカル向けの放送局が各地方大体あります。その1つの熊本向け放送が、なんと千葉まで聞こえたという報道が流れています。

どうもその周波数は、全国でもまれな高出力(500KW)での放送所だったそうです。

聞こえた理由は、上記記事内の図が分かりやすく書いてるので引用しておきます。

出所:上記記事内の図

要は、夜間だと阻害していた層がなくなって風通し(?)が良くなる、ということです。

電波にも出力だけでなく伝わりやすい層があるようで、思ったよりも深そうです。

以前に、世界中に電波を通じてエネルギー源である電気を供給しよう、という、今聞いてもとんでもない野心的な計画の話をしました。

念のためサマリしておくと、
発明家ニコラ・テスラ(EVメーカもイーロン・マスクが尊敬しているからこの名前をつけました)が発明したワイヤレス発電原理を使って、米国に巨大な電波塔を建設したが出力がたらないのと外部環境の変化のため中止になった、
という話です。

ざっくりですが、当時の最高出力が今回記事となったレベルでしたので、やはり時代が早すぎたのでしょう。

上記に外部環境とありますが、戦争と「無線通信」の別の方法が発明されたからでした。

今回は、その無線通信の発明について触れてみます。

まず、主人公は、グリエルモ・マルコーニというイタリアで活躍された方です。エジソンのような発明家・起業家肌の人と言われています。


上記Wikiにも書かれてますが、実は何か画期的な発明をしたか、というとちょっと微妙なところがあります。

まず無線で送る原理は、高電圧をかけて火花放電を起こし、それによって電波を発生させます。それを、金属粉末の密着で抵抗が激減する仕組み(コヒーラー検波器)で受信します。

という昔からの各アイデアをもとに、2拠点間のアンテナを長くして垂直配備し、片方を接地すると遠距離まで通信が可能になった、ことに気づいて、あとはそれを改良を重ねています。
(ただ、Wikiにも引用があるとおり、この発想もテスラがこちらの講演で触れていたようです)

言った言わないは不毛なので、あくまで特許を取得して普及させることでその栄冠を勝ち取るのも、シビアな話ですが仕方ないことかなと思います。

いずれにせよ、上記公式サイトのとおり、1909年に無線電信の貢献が認められてノーベル物理学賞を受賞します。

「でもテスラだって無線通信でなく、無線発電、もっといえば交流の発明もあるからノーベル賞受賞してもよいのでは?」

と思います。個人的にはテスラの方がスケールもアイデア発想力もすごいと感じています。

「あくまで噂ですが」、テスラはなんとノーベル賞受賞を辞退したといわれます。

理由は、過去に仲たがいをして袂を分かったエジソンとの共同受賞と聞かされ、それがいやだったから、とか。。。

上記過去記事でもふれたとおり、エジソンとは直流VS交流方式で相当感情的なバトルに発展していたようです。

真実が公になることはないでしょうが、仮にそうだとすると、一番の被害者は賞を取り損ねたエジソンかもしれません。

世の中を変えた発明品はいろいろな人間ドラマがつきものです。

そして今、ChatGPTが世の中を大きく変えようとしており、それを由来とする産業競争がまさに勃発中です。「シンギュラリティ」とまで言う人たちもいます。

果たして今回の発明はどんな人間ドラマが待っているのか?
もしくはシンギュラリティに到達してしまって、(人間不在の)人工知能ドラマになるのか?

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