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NASAの宇宙起業家コンテストと官民の協働

NASAが定期的に開催している起業家コンテストの決勝進出が決まりました。

賞金総額最大100万ドルも魅力ですが、コンテストの過程やそれを見に来る方々との接点もできるので、そちらのほうが意味が大きいかもしれません。

毎回テーマが決まっており、今年は
「月のペイロードと気候科学の最先端を前進させるアイデア」
です。まさに今の時代を表していますね。

で、今回決勝進出したのが下記の8組で、この時点で賞金 16,000 ドルも与えられます。

  1. Skyline Nav AI による月の視覚位置とナビゲーション

  2. 前線範囲別の月の防塵マイクログリッドペイロード

  3. GeoLabe による衛星データを通じたメタンの検出

  4. Cislune による 月燃料精製および輸出業者

  5. Ringside Seats:Space Initiativesによる月面着陸支援システム

  6. BlinkSpace によるロボット ユーティリティ伝送インフラストラクチャ

  7. PRISM: Pegasus Intelligence and Space による空間マップからのパーソナル リアルタイム インサイト

タイトル以上の詳細は明らかにされていませんが、何となくやりたいことは伝わります。

3番目のメタンだけ分かりにくいかもしれません。
テーマが完全自由演技であれば「地球外生命体の検出(バイオマーカー)」を連想します。

ただ、今回のお題から察するに、メタンは気候変動の原因の1つ温暖化ガスとしても注目されているので、地上の環境をモニタリングするのが目的だと思います。

1つだけメタン放出に関する情報を載せておきます。

ちょっと話はそれるのですが、メタンはエネルギー源としての期待もあり、イーロン・マスクの次世代宇宙船Starshipの燃料としても採用されています。過去投稿を引用しておきます。

中国でもメタンロケットが進行中ですが、日本の民間ロケットベンチャー「インターステラテクノロジー」でも採用されています。

どうしても地上だけ見るとCO2同様に温暖化ガスとしてみられがちですが、こういったプラスの面もあったりします。

話を起業家コンテストに戻します。

米国だけでなく、日本でも国家(経産省)スポンサーの宇宙起業家コンテストが開かれており、先月今年の優勝者が決まりました。

なんと「小惑星探査」です。衛星コンステレーションで毎月小惑星にいける環境をつくりたい、とのことです。
下記サイトで解説してくれているので載せておきます。

こちらも、JAXAの小惑星ノウハウを提供しているとのことで、日米ともに官民協働が進んでいるようで何よりです☺

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