異文化を理解するということ

◆すれ違いの原因は、異文化の相互理解不足

駐在していたときの話ですが、日本から剣道の偉い先生が中国に指導に来て、そのあとの懇親会の場面。中国人練習生の若手が酔っ払って、気が大きくなり「先生と一緒に歌おう!」とか、「俺が先生を遊びに連れて行く!」みたいな感じで絡んだことがあったんです。
それを僕がたしなめたところ、喧嘩になって大変だった。

翌日、お互いに「ごめんねー、俺も言い過ぎたよ」みたいな感じで謝って、じゃあまた飲みに行こうってなるんです。

彼は僕を怒らせたから、気を使いながら飲むわけです。
私はこう言いました。「日本の偉い先生の前だからちゃんとしろと言った話で、僕たちは友達なんだからいつも通りで良いんだよ。」と。その瞬間に、「え、ホント?」って普段の彼に戻りました。

「TPOをわきまえてくれれば、私は剣道の先生だけど年齢だって変わらない友達なんだし、あなたの方が金持ちだ(笑)」って、乾杯して楽しく飲み始めました。

彼らは、日本人との付き合い方を「知らなかっただけ」だったわけです。
せっかく自分達の国に来てくれたんだから、美味しい料理を食べてほしいし、面白いところにも遊びに連れて行きたいと思うのが、彼らなりの誠実なもてなしなのです。

「日本人の行動が理解できない」とか「中国人はわがままだな」って思うのは結局、異文化の相互理解が不足しているのが原因です。

中国生活を経験をした今、その時と同じ状況になったら、あの時ほどは怒らないと思います。
彼らは彼らなりに、日本の文化とか剣道、しきたりを一生懸命学んでくれています。
僕にも、中国の文化やしきたりを一生懸命学び、理解する必要があるのです。

もしかすると、はじめは喧嘩するかもしれませんが、忖度とか空気を読まずに、ストレートに物言を言えば、きっとどんな国の人とも仲良くなれる気がします。

その彼とは今でも大の仲良しです。「いつ蘇州に帰ってくるんだ?また稽古を見てほしい。あなたが好きだった蘇州麺を食べに行こう。」って今でも連絡をくれます。
本当にうれしい瞬間です。


◆度量の大きさ

たぶん日本人って喧嘩になった相手とは、気まずいから付き合うのやめようとか、あいつちょっとおかしな奴だと思って、身を引く場合が多いと思います。

でも中国の感覚は、ビジネスとプライベートを分けていて、1つの案件ごとにも、まったく違うものとして扱ってる感じです。

「アイツのことを訴える!」ってケンカした人とも、いつの間にか一緒にゴルフしに行ったりとか。
自分の会社から独立していった元社員を、「絶対潰す!」とか言ってたのに、結局は仕事を発注してあげて、上手に使ったりします。

そういう意味で、中国人はものすごく器が大きいというか、度量があると僕は思っています。そこを知らない日本人がほとんどだと思うんですよ。

そのあたりを理解すれば、中国人との付き合い方も楽しいものになるはずです。

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