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『業界別マーケティングの地図』を執筆させていただきました(共著)。14の業界を比較・相対化する意味とは

この度、共著で「業界別マーケティングの地図」という本を出させていただくことになりました!!

この本はタイトル通り、14の業界のマーケティング特性の違いを、各業界同じフレームワークで比較、相対化ですることで、商品カテゴリーによる違いを明らかにし、その業界の重点ポイント、やるべき施策を整理しています。

僕は各業界のマーケティングの地図の中で、「自動車」、「外食」、「日用品・日用雑貨」、「スポーツブランド」と4つの業界を担当させていただいきました。

どんな本なのかということについては、すでに弊社代表の池田のnoteで解説がされているので、

このnoteでは僕と同じように「現場の最前線でマーケティングに携わる方たちにとってこの本がどのように貢献できるのか」ということについて、自分が執筆を進めていく中で得た気付きをもとに書いていけたらなと思います。


業界の地図をどのように書いていったのか

担当業界の執筆を進めていく中で、まず行ったのは、自身の今までの経験に合わせて、今回改めてその業界にはどのような商品(サービス)が存在し、どのように買われるのかということについて相当な量の情報収集を行いました。

インターネットでの検索はもちろん検索結果の最後まで調べ、InstagramのハッシュタグやXのキーワード調査、ユーザーへのインタビュー、休みの度に国会図書館にこもり業界誌や施策事例などを読みあさったりと生活者の購買行動や企業のマーケティング活動について調査に調査を重ねました。

スーパーやドラッグストア、スポーツ用品店など実際に商品が売られている売り場に行って、どんな商品がどのように陳列されているのかや、どのように消費者は購入をしているのかを観察したりもしました。

そうした情報収集を経て、大量の情報を自分の今までの経験と照らし合わせながら整理をし重点ポイントをまとめ、原稿化(文章化)をしました。

そして、一緒に執筆を行ったチームメンバーとディスカッションをおこないました。
何度も合宿を開き、それぞれが今までのコンサルタントとして業務をおこなってきた中で得た経験や知識を持ち寄り、

その業界のマーケティングについて1つ1つの定義のすり合わせ、全員で納得するまでディスカッションをおこないました。

最後は弊社代表池田のチェック。池田からもらったフィードバックを、またチームでディスカッションし、原稿をアップデート、そしてチェック、OKがでるまでこのループは続き、OKが出た内容を編集者さんが編集してくださり完成という流れでした。

こうして約1年にわたって、この流れを何度もいききしながら、1つずつ業界の地図の執筆を行っていきました。

この本のポイントは14業界すべてを読んでいただくことにある

今回の本の肝は池田も言っているように「14業界のマーケティングの特徴が同じフレームワークによってまとめられている」ということだと思います。

ただ、14業界すべてが自分に関係のある業界だ。という人はそんなに多くはないと思います。

パートナー側の方でもすべての業界の担当を今この瞬間にしているという人は少ないはずですし、事業主の方は当然1つの業界しか担当していないので、他の業界については自分には関係ないと思うのではないかなと思います。

そうなると、自分が該当する業界だけを読みたくなるのが当然の真理ですよね。

きっと僕もこの本の著者ではなかったらそうしているだろうなと思います。

ですが、今回の本ではぜひ「自分の該当する業界ではない業界含め、14業界すべてのマーケティングの地図を全員の方に読んでいただきたい」と思っています。

理由は大きく分けて2つあり、それが僕が自分の現状の立場から考える、この本のおすすめポイントになります。

当該業界のマーケティングに関する解像度が高くなる

先述したように、この本では、14業界のマーケティングの特徴が同じフレームワークによってまとめられています。

この同じフレームワークというのが重要で、同じフレームワークで比較・相対化することによって、商品によって購入までの流れや、マーケティングのやり方が「いかに違うか」(どこがどう違うか)がはっきりと見えてくるようになります。

その結果、当該業界において、なにが他の業界と違って特殊で、その結果からどこに注力すべきで、どこには注力しないべきなのかというのがはっきりとわかるようになります。

僕の執筆の実体験をもとにお話させていただくと、僕らの執筆は時の経過と比例して、どんどん記事の執筆のスピードが上がってきました。

つまり、1業界目よりも2業界目の方が早く書くことができ、チェックバックの回数も少なくなっていったということです。

もちろん、慣れもあるとは思いますが、僕らはそれぞれが書いた内容に対して、全員でディスカッションをおこなっておりましたので、自分の担当業界だけではなく、すべての業界を比較し相対化しています。

この業界とこの業界は購買行動のここが似ているからこの施策が効くはずだとか、逆にここが全然違うな、だからクチコミは絶対にあがらないからUGCを創出するための施策はこの業界はやってはいけない施策だなといういうように、

各業界の特徴を理解していくごとに、頭の中で勝手にそれぞれを相対的に捉え、その上でその業界はどこが戦略設計における重点ポイントなのかをかなりのスピードで理解することができるようになってきました。

僕らはこれを執筆しながらやったので約1年かけて到達しましたが、この本を読めば、最短数時間で相対化された業界情報がインプットされ、

その結果、当該業界において無駄な施策をやらずに済んだり、当該業界ではやっていないけど、近い業界でやってて転用できそうなことを見つけ、トライしてみる価値あるかもといったような気付きがきっとあるはずです。

相対化フレームワークを使いこなせるようになる

そして、14業界を全て読むべきもう一つの理由が「相対化をしているフレームワークを使いこなせるようになる」ことにあります。

このフレームについては、代表池田のnoteでも公開されていますが、このフレームワークだけを知っていても使いこなすことは難しいと思います。

僕も最初の担当業界執筆時にフレームワークに当て込んではみたものの、肝心のマーケティングの解像度が低く、何度も最終のチェックバックをいただいてしまいました。

フレームワークに踊らされてしまったのです。

どのフレームワークもそうだと思いますが、フレームワークに当て込むだけではダメで、フレームワークの要点を理解し、使いこなせるようになる必要があります。

僕らが業界ごとにフレームワークを使い込み試行錯誤しながらまとめた内容を14業界分読むことで、自分の当該業界で考えるときに、どのようにこのフレームワークを使って考えていくのが良いのかということがわかるようになると思います。

事例収集もこだわりのポイント

また、今回の本のポイントとして上記と比べると地味ではありますが、施策の事例収集には相当こだわってたくさんの時間をかけて収集にあたりました。

ベストプラクティスとして、実際の施策に対する考察も記載しているので、数あるマーケティングの本の中でも、最も具体を参考にしやすい本の中の1つになっているのではないかなと思っています。

最後に・・・

今回、自分だけの力で執筆を行っていくということは到底難しかったと思います。

特にチームのメンバーと共に全力疾走で走り続けていくことは、執筆に対する励みになりましたし、助けられたこともたくさんありました。

また、このような機会を与えてくださり、記事チェックには時間を惜しまずに何度も何度も付き合っていただいた池田さんにはもう本当に感謝してもしきれないです。

そして、インタビューや、アドバイスなど様々な点においてトライバルメディアハウスのメンバーにもたくさんたくさん協力をしていただきました。

この場を借りて改めてお礼申し上げます。

最後に、もう一度だけ告知を。

この本は本日18日(月)から各書店さんに並ぶ予定です。またkindle版はすでに15日(金)から発売が開始されています。

ネットでの注文はこちらから行うことができます。

僕自身、本を読むのが好きで、たくさんの偉大なCDやコンサルタント、マーケターの本を読んできました。

そのたびにいつかあの人たちみたいに自分もなりたいという憧れを持ち、今日まで歩を進めてきました。

そして今回、本当に偶然、このような機会をいただくことができました。

僕もそういった憧れの人と本を書くという意味では、肩を並べることになるのだから、絶対に中途半端なものではなく、多くの人にとって、心に残るような、何度も読み返すような本にしたいという気持ちで今回執筆に臨みました。

手前味噌にはなりますが、この本は多くの人にとって、読んで価値のあるものになったと自信を持って言える本になった思っております!

ぜひ少しでもご興味のある方は、お手に取ってみていただけると嬉しいです!

















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