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公務員志望が IT 企業に入社したわけ


幼いころから冒険しない性格だった

「落ち着いてるね」
とよく言われるし、実年齢よりも上に見られることが多い。
居酒屋で年齢確認をされたこともない。

冒険せずに安定した道へ進めば幸せになれるでしょ?

”安定していて楽な仕事”につき、プライベートの時間を充実させるのが幸せだと、漠然と信じていた。
そんな頃があった。
やりたいことが特になかった。


私は試験勉強が好きではない

実生活に役立つイメージがわかない勉強には、まったくモチベーションがわかないタイプだ。
大学 2 年、私は公務員試験の勉強を始めたわけだが、モチベーションはシュルシュルとあっという間にかすんでいった。

中学高校まではなんとか耐えていた試験勉強。
しかし大学に入り、東京で解放されきった華の 19 歳。
いまさら数的処理がどうのこうのなんてのは、ちょっとハードルが高いよね。

そんな時、ふと考える。

「もしこの試験に合格したとして、いったい私は何がやりたいのか。」


楽しく働く人を増やしたい

話は変わるが、私のアルバイト先はなかなかに人手不足だった。
スポーツジムのようなところだったのだが、なんせ、時間によっては大学生バイトがワンオペでスタジオを回すありさま。(経験者は語る)
特に社員さんのシフトは凄まじく、自由に休暇を取るどころか、規定の日数の休暇を取ることすら怪しかった。

私に仕事を教えてくれた社員さんは、お客様と本当に楽しそうに接している姿が印象的な、厳しくも優しい、本当に素敵な人だった。
しかし、それ以外の業務が多すぎる。
掃除、在庫管理、報告書作成、メール作成、集計、ビラ配り、レジチェック…

徐々に体力的な限界がきているのが見て取れた。
あきらかに仕事を楽しむ余裕が失われていっていた。
どうにか助けたかった。
なにもできなかった。


自分の理想の仕事とはなにか

さて、私はアルバイト先での体験を通して、漠然と
「楽しく働く人が増えたらいいよなあ…」
なんて考えるようになっていったわけだが、では、公務員になってそれは叶うのだろうか。

確かに当時は、政府でも「働き方改革」が叫ばれ始めたころ。
行政に入って直接日本の現状を変えたい!というのはとても素敵なことだが、まったくもって簡単ではない。
というか、私にとっては遠すぎた。

私がやりたいのは日本を変えるなんて偉業ではない。
”あのバイト先の社員さんのような人をできるだけ早く救う”ことだ。
そもそも、公務員になったとて、働き方改革に携われる保証なんてどこにもない。

じゃあ、救ってくれるのは何なのか。
ここで IT の力が登場する。


IT システムと風土づくりで、きっと変えられる

今ある無駄な業務を改善してくれるようなシステムがあれば、きっとあの社員さんは救われるはずなのだ。

システムを導入すれば効率化できるであろう業務がたくさんあった。
掃除、在庫管理、報告書作成、メール作成、集計、ビラ配り、レジチェック…
それぞれ効果的なシステムを導入できれば。

そして、つらくても根性論でがんばるのが美学、なんて言わずに
「現状をみんなで改善しよう!」
という風土さえあれば…

この考えにいたったとき、すでに公務員試験の勉強はやめていた。
IT 企業に絞り、自分の思いとマッチしそうな企業をひたすら探しては応募の繰り返し。


そんな中で出会ったのがサイボウズだった。

サイボウズは kintone など業務改善に役立つソフトウェアを開発するメーカーで、最近は働き方改革の観点から注目度も高い。
ソフトウェア開発だけでなく、それを利用する風土までも伝えていける。
私のやりたいこととマッチした企業だと感じた。

また、公明正大・自立と議論・多様性などの企業としての指針も、非常に自分になじむ感じがあった。ここだ、と感じた。


「チームワークあふれる社会を創る」ということ

サイボウズの理念は「チームワークあふれる社会を創る」こと。
私は当初、働き方とチームワークの関係性がいまいちピンと来ていなかった。

あの社員さんが大変なのは、
・人手が足りないから
・余計な雑務が多いから
・会社がそれを改善してくれないから
だろうと。

しかし、違うのだ。
よくよく考えると、すべて”チームワークがうまく機能していないこと”が原因だ。上記を言い換えるとこうなる。

・採用担当者と店舗がうまく連携できていない
・報告や引継ぎに時間を取られている
・本社側に店舗の現状が伝わっていない/伝えられない

すべて、”チームワーク”の問題だ。
私はこれに気がつき、サイボウズへの入社を決意した。
(その数か月後、無事内定をもらった。)


公務員志望が IT 企業に入社したわけ

簡単にまとめるとこうだ。

”やりたいこと”が不明確なままなんとなく公務試験勉強していた

そもそも試験勉強に不向きな性格のためモチベDOWN

アルバイト先での経験から、”楽しく働く人を増やしたい”と考えた

IT システムと風土づくりで、きっと変えられる。そうだ IT 企業だ!

”楽しく働く人を増やす”にはチームワークが不可欠だと気が付く

サイボウズへ入社

まとめると非常にシンプル。
しかし、この一連の流れが、私を今の環境に連れてきたわけだ。


私の今の主な業務は情報発信やイベント運営などだが、空き時間で自分のチームの業務フローの改善に取り組んだりしている。
まずは身の回りから少しずつ、楽しく働く人を増やしていきたいな。

ありがとうございます。 書きたい時に、書きたいことを。 これからも日常を切り取って描写していきます。