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【日記】食のため、運動音痴のコンプレックスと向き合う

大人になって、一番良かったことは?という問いに、「体育の授業がないこと」と答えるくらい運動が嫌いである。

思い返してみれば、学生時代の苦い思い出のほとんどは体育絡みである。

・年に一度の体力テストで50メートル走10秒台の醜態を、みんなが見つめる中さらす
・棒高跳びの授業では、みんなが順番に飛ぶ中、自分の番が来るたびに一番下に棒をセットしてもらい、それを飛べず気まずい空気を作る
・球技のチーム決めでは自分がいるとチームメンバーを落胆させる
・運動会ではいかに他の人に迷惑をかけない種目を一生懸命探す。当日の体調不良を切に願う。

パッと思いつくだけでもこれだけあり、一つ一つが鮮明な映像で思い出されるほど、未だに脳にこびりついている。運動が得意な人はどんなに人生が楽しいだろうかと羨んだ。そして、どんなに憎んでも、体育の授業は週に3回やってくる。

大人になっても「運動は苦手」というコンプレックスを抱えたまま、しかしそれを披露することはほとんどないので(銀行員の時は、組合行事でフットサルとバレーをやって、恥をかいたこともあったが)、トラウマからは解放されたと思っていたが、ふと自分の体を見つめると、30歳を前にして、前より肉がついた気がするのだ。

元々普通よりは肉がついていることは気づいていたが、一度腎臓の病気になった時に痩せたことがあり、その時のことを考えると確実に太っている。

そういえば今の会社に転職して座り仕事が増えたし、階段を昇るのも息が上がるようになってしまった。旅先でも疲れることが増え、これは年々、体力が衰えてきているのでは‥と気づいていたのに、気づかないふりをしていた。

極め付けは、久々に友人と温泉に入った時に、彼女は特に細い方だが、自分の体と比べてしまい結構落ち込んだ。

かといって、食事制限をするのは健康に良くないし、旅と食べることを生き甲斐にしている私にとって、食事制限はストレスが溜まりまくってリバウンド必至だ。

食べるためには、運動するしかない!

全人類が知っている事実にたどり着いた私は、いそいそとYouTubeで調べた宅トレを始めた。その様子を見て、夫が一言「近所のジムに通えば?」と投げかけてきた。

行ってみるか!と勢いでその日に1週間の体験入会をし、そのまま入会して今に至る。

今は初心者向けのマシン筋トレ20分と、20分のジョギング+10分のウォーキングをジムでやり、毎日ストレッチとジムに行かない日は簡単な宅トレに取り組んでいる。

あんなに嫌悪感があった運動も、誰かに見られたり評価されるものでなければ、こんなにも気が楽で清々しいものなんだと思うようになった。ジムで私をみる人はいない。誰も私のことを評価しようとしない。今思うと、体育が苦手なりに何か努力しようがあったのではないかとも思うが、運動全般できなかったので、努力が追いついたかはとても怪しい。

体育の授業がこんなに私に呪いをかけていたんだから、運動苦手な人と得意な人は分けて授業するとかしてくれたら良かったになぁ。人手がいるから無理とはいえ、あまりにもトラウマを残しすぎである。

私とは真反対でランニングが趣味の夫に「10キロマラソン一緒に出る?」と言われているが、「運動している姿を人から見られる」ことを克服できるだろうか、いやしたいかもと思いつつ、とりあえず今やれることをコツコツやろうと思う。

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