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デュアルキャリアの葛藤

はじめに。

新リーグ参入チーム発表会見、行われましたね。

一部、条件付きの承認。ドリームスも「財務要件」を改善しなければいけないそうです。他のチームも様々、アリーナや行政からの支援書を準備しなければいけないそうで、来年の3月までに条件を揃えて初めて正式に承認されるとのこと。

私は仕事が終わり、すぐに状況を確認。ひとまず承認されたことにほっとしています。チームとしての身の振り方はともかく、私は新リーグでのプレーを望んでいます。

この件についてはまたの機会に。

今回は「デュアルキャリア」について

この言葉は幅がとても広い言葉だと思っています。

仕事をしながら、競技に向かう。アスリートとして。

4月からフルタイムで働きながら、夜はトレーニングに打ち込む日々を半年間続けてみて、感じたことがいくつかあったので書き留めておくことにします。

おそらく、今後私たちのような形でプレーする選手たちは引き続き出てくると思います。そのときに、少しでも参考になる考えや実際の行動があれば嬉しいです。

1日を24時間として計算してみた

誰か忘れたけど、1日24時間、自由に使える時間がどれだけあるのか計算してみるといい。という話を聞いたので実際にやってみました。

・平日練習のある日
睡眠8時間、仕事8時間、移動時間2時間、食事準備含めて3食で2時間、トレーニング移動や準備時間含めて2時間半、風呂歯磨き諸々準備で30分、ここまでで23時間。食事や準備はデュアルタスクでなんとかなると仮定しても、まっさらな時間は1時間しかないことがわかりました。衝撃。

家に帰ってきて9時半、だけど気がついたら11時半になっているのはこういうカラクリらしくて、重要じゃないけど急ぎな要件が案外多い。

ツッコミどころはあるでしょうが一旦、単純化して考えを整理してます。

この言いたいことは、時間を「何に割くのか」。
練習の振り返り?セルフプロデュース?Youtube?友人との電話?

どれに時間を割いても1時間しかないってことです。

ここでは事実だけをとりあえず述べておきます。
食べるの早くしろ、寝る時間もう少し削れる、移動が無駄じゃんテレワークしろ、引っ越せ、風呂とか歯磨きは10分でやれ。みたいなツッコミは一旦なしで。笑

服部さんの「ハンドを仕事とせず(ここではお給料が発生しないことを指している?)別の仕事で忙殺されていたら、選手になろうという夢を持つのは難しい」という意見、全くその通りだと思います。(また別に機会に書きます)

20日のイベントの記事も読ませていただきましたが、ヨーロッパの「プロ」についてわかりやすく書かれていてすごくいい記事でした。僕も23でデンマークに留学した際、周囲の有望な選手は18歳で自身の身の振り方を決めます。(話がそれた)

ただ、現状大学のトップオブトップ以外の選手にとってハンドボールを高いレベルで続ける選択肢がないことをとても残念に思っています。そこには、指導力の充実(23歳以降でも伸ばす指導者)と環境要因の充実(お金と時間とハード面)が必要で、現状の国内にそのリソースがないことも問題なのでしょうが、私は富山ドリームスがそのロールモデルとなるチームになり得ると思っているのです。

だから、選手たちの中でもたとえ仕事に忙殺されていても自分達のことは自分達で価値を高める努力をしないと、気づかないうちに飼い殺しにされるぞと。これは新興チームではあるあるだと思いますが。

そんな普通より少しだけ大変な環境の中で、本当の意味で仕事と競技を両立する選手が出てくるってとても価値のあることじゃないでしょうか?今は小さいこの価値を、少しばかり皆さんの協力を頂きながら大きくしていきたいと思っています。

社会人として成長したい

私は26歳ですが社会人1年目、これまでの自分が恥ずかしくなるくらいやることなすこと初めてが多く、相手の立場に立って文章を作ったり、立ち回りを考えたりすることがどれだけ難しいのか…。

軽くTwitterでも触れましたが、この会社に入ってよかったと思います。

リーグに参入する前の年、フルタイムで働いている今。
来年どうなるかまだわかりませんが、もし時短で働かせてもらえることになったら、そのときに中途半端なままだったら、時短にしてもらう価値はどれだけあるの?と思ってしまいます。

逆に言えば、そういう人材になって初めて「時短してくれ」「どこでも働かせてくれ」って言えるようになると思うんです。

僕が上司だったら、中途半端なやつを野放しにして他の社員と同じ給料はやれないし、そもそも応援したくない。笑

そう考えたとき、この1年でどれだけ伸びれるか。

ハンドボールに向き合う時間は大切だけど、この1年で何か一つでもいいから「これだけはできる!」と胸を張って言えるようになりたいと思いました。

それが出来たときやっと僕は胸を張ってハンドボール選手と名乗れる気がしています。

今日はこの辺で。1,2,3,バモ。
富山ドリームス#22 森永 浩壽(もりなが こうじゅ)

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富山市の富岩運河環水公園



2022年の今、フルタイムで働きながら日本リーグ参入を目指すハンドボールチーム"富山ドリームス"の選手として活動しています。ここでのサポートは自身の競技力の向上(主に食費です...)と、富山県内の地域との交流に使わせていただきます。