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化粧って、日々の生活なのかと悟った。

私のコンプレックスは化粧が苦手なことです。

日焼け止めの効果のある化粧下地にフェイスパウダー、アイブロウパウダーで眉を軽く整えて、ピンクのアイシャドウを眉尻に軽くのせる。5分もかからない簡単なメイクで日々を過ごします。
本やユーチューブで少し勉強したことがあるけれど、美容クリニックの受付の人のような、いわゆる流行りの化粧はできません。

血色が明るくなるくらいで、メイクをうっかり忘れて出勤してしまっても、同僚に気付かれないほど、あまり変化がないのです。

コンプレックスならば、努力するべきじゃないかと思われるかもしれません。
ですが、やはり苦手なのです。

それは成人式や結婚式のプロやコスメ販売員にメイクをしてもらった時があったのですが、その時の自分に違和感を感じるからです。皮膚が呼吸できていないような、そして自分という個性も埋没しているようにも感じます。

唯一メイクをしてもらって気に入っていた時のメイクは、ミネラルパウダーを軽く眩し、頬にかるくチークを柔らかく乗せただけ。
たったそれだけだったけれど、あの柔らかいメイクが好きでした。

大学、就職と自分の置かれている状況が変わるにつれて、どうしても化粧に向き合わなくてはいけない時が来ました。周囲とのメイクの差にコンプレックスが生まれていきます。
私はどうなりたいのだろう?、流行りに乗らなければいけないのだろうか?あの肌を埋める感覚をずっと続けなくてはいけないの?

***

幸い医療職ということもあり、外需は身だしなみを整えるほどで十分だった私は、どんな人に惹かれるだろうと本屋をぶらりと訪れました。

雑誌コーナーへ。
その中で「キートス」という、爽やかで優しい印象の表紙の雑誌に手が伸びました。
ナチュラルコスメや食品、体調管理についてなどが載っているのですが、雑誌の雰囲気がとても好み。

イラストでツボの解説やお香の使い方の提案などあり、知らないことにも出会えるし、説明的ではなくて感覚的に見ることができます。
モデルさんの写真もすごく柔らかい印象があって、落ち着きのある雰囲気です。
作った方の感性と品の良さを最大限引き出している載っている、この雑誌をとても気に入っています。
この惹かれる原因はなんだろう?

顔のシミを完全に覆わず、少しカバーするくらい。
そこに色を少し足していく。

肌を完全に覆われずとも、なんて綺麗なんだろう。
色香と繊細さを感じる彼女たち。

そこで改めて考えたのです。化粧という顔に施す部分ではなく、日々の体のケアや姿勢、食事、運動の体調管理を大切にすることが大切なのではないかと。
そのケアの結果が濃ゆいメイクをしなくても、美しくみせているのではないだろうか。

心の余裕、日々の体のケア。
それらが一番の化粧で、最後に施すのが化粧なんだなと感じた私。

日々の仕事の中で忙しさで忘れそうになるけれど、この雑誌をみると日々のケアを大事にしようと思えます。


SNSが個人も企業にとっても不可欠な現代では、「いいね」が強い影響力を持ちました。
加工した写真、切り取られた完璧な生活。
それは学校でマスクを外したくない原因にもなるほど若い子たちにも根付いています。

一方、本屋には品性や日々のケアを重視する書籍も多くあり、ユーチューブで説法を聞けることもできる時代です。
海外でもマインドフルネスとして瞑想や座禅、ヨガが人気となっています。

外見を良くしようとする人と内面を磨こうとする人達の2極化が進んでいるように感じている昨今。
ぜひ、内面の美しい人が増えて欲しいと思います。

出会った時、この人素敵!と感じる瞬間ってすごく幸せなことだと思うから。
自分もそう思ってもらえるように日々精進しよう。

そしたらきっと社会問題も少しは良くなるのではないだろうか、
なんて楽観かな。

自分が可愛い、美しいと思えば、それは可愛いし、美しい。
きっとそれでいい。

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