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50代初心者ランナーが果たしてマラソンを走れるようになるのか?〈1〉

10メートルも走れないような50代主婦が、
今年の秋の10キロマラソンにエントリーしたのは、
大会から3か月前の夏まっさかりの頃だ。

今年の1月に地元の小さなロードレースで2,5キロを走った。
フルマラソンから見れば、全然大したことのない距離だけど
普段数メートルも走らないような50歳の主婦には、
大変長距離に感じられた。

練習で1キロ走るのも自信がなかったが、
なんとか練習して2,5キロ走れるようになった。
しかし、タイムはものすごく遅かった。

その時中学生も一緒に走っていたが、
早い子はわたしの半分くらいのタイムでゴールしていた。

かろうじてビリではなかったが、
それはわたしの後ろをちょっと反抗期的な子たちが
歩いていたおかげだった。

わたしの走るスピードは、
歩いている中学生よりちょっと早いくらいだった。

そんなわたしが、10キロのマラソンにエントリーした。
2,5キロを走ったロードレース大会には時間制限はなかったが、
今秋のマラソンは1時間20分という時間制限がある。

1時間20分ということは、1キロを8分以内で走るということだ。

ネットでググってみると、
1キロ8分とは会話しながら走れるゆっくりしたペース、と書かれている。
……1キロ8分ペース、
え……めっちゃ息あがりますけど!?

10キロでも自分のペースでゆっくり走れば、
完走できそうな気がするけれど、
1時間20分以内という時間制限内にゴールをするとなれば、
かなりの難関になる。(わたしにとっては……)

しかしもうエントリーしてしまったので、
時間内に完走できるよう計画的に目標をたて練習を始めた。

冬のロードレースで2,5キロは走れたので、
とりあえず2,5キロの練習から始めた。

スマートフォンにマラソン用のアプリを入れ、
走った距離と時間を計測するようにした。

2.5キロを走ってみて、
1キロのペースは8分45秒だった。
ダメだ、
全然時間制限内に間に合わない……。

週に3,4回練習日を設け、
走るたびにタイムが縮まるようにペースを上げて走った。

しばらくすると1キロ8分10秒を切るようになった。
30秒ちょっと縮まったが、
2,5キロしか走っていないのにこのペースでは
やはり全然間に合わない。

気持ちは前向きに練習しようとするものの、
身体はだんだん疲弊してきて、
そのうち背中と腰が張って痛くなってきた。

その頃、たまたま家に近くにいい鍼灸院があることを知った。

それまで練習を続けていれば、
身体も慣れて不調も治るだろうと思っていたが、
体調に合わせてどんどん気持ちが落ちてきたので、
おすすめされた鍼灸院に行ってみることにした。

そこでは鍼と整体をして身体を整えてもらった。

鍼の先生は鍼を打つ前に、
身体の歪みや舌の色を見てくれた。

舌の色を見た先生は 
「うーん、気虚のタイプですね……、
エネルギーがスカスカなのによくマラソンを走ろうと思いましたね……」 と半ば驚き半ばあきれたように言った。

なかなかハッキリ言う先生だな……、
と何だか面白く感じた。

確かに自分でも疲れやすいタイプという自覚はあった。
しかし、年齢的なものもあるし
みんなこんなものかもしれないと
あまり気にしていなかった。

そうか気虚か……
字面からしてエネルギーが、
枯渇している感じだ。

足に鍼を打ってもらった後、先生は手首の脈を触りながら
「あぁ、だんだんエネルギーが湧いてきましたね」
と言った。

(そうか……エネルギーが湧いてきているのか……)
と思いながらも、
わたしには全くその感じが分からなかった。
ただ、先生に話を聞いてもらい、
身体を診てもらっている安心感から、
気持ちはとても穏やかに楽になっていった。

鍼を打ったあとは、別の整体の先生に変わり、
身体の歪みを治してもらったりほぐしてもらったりしながら、
マラソンについてのアドバイスをもらった。

ラッキーなことに整体の先生は
長距離レース経験者だった。

そのため、私が今2.5キロを走っていて
タイムが遅いことで悩んでいるとを話すと、

「そうですか、ではとりあえず今週は2.5キロを走って、
1キロ7分59秒でもいいですから、
とにかく8分切るように走りましょう。
そして来週からは時間はかかってもいいので、
週に3回ほど3キロをゆっくり走ってみてください。
3キロ走ることができれば、
3キロ走れるだけの身体になっていくので、
そうなったら次の週は4キロ走るようにしましょう。」
と、具体的なアドバイスをしてくれた。

マラソン初心者の経験者である先生からのアドバイスは、
初心者ランナーのわたしにはとてもありがたかった。

「あと足の筋力をつけるためにかかと上げ30回と、
片足立ちを左右20秒づつ毎日行ってください。」
とも言われた。

なるほど……やってみると簡単な体操だが、
早く走るための筋力と体幹を鍛えるのに効果があるらしい。

早速この日の夜、お風呂上がりのドライヤーの時に、
この二つの簡単な体操を行った。

時間的にもちょうどよい。
ドライヤー時間と運動時間を
組み合わせたおかげで、
毎日忘れることなく習慣化できている。

走る距離も毎週3キロから4キロと伸び、
雨の日以外は1日おきに走ることを続けている。

今では5キロを走れるようになり、
疲れがたまったと感じた時は早めに鍼灸院へ行って
身体のメンテナンスをしてもらうようにしている。

マラソンの実施日まであと2ヶ月、
まだまだ目標タイムには届かないので、
目標の10キロ1時間20分以内に走れるように
調整していきたい。

マラソン初心者のわたしにとって、
身体とマラソンのアドバイスをもらえる先生が
いたことが、継続へのとても心強い存在になっている。

経過報告はまた改めて書きたいと思います。







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