病名と症状は分けて考えるべきではないか

僕の妻は社会不安障害です。


障害年金受給の更新でした。
担当医さんに診断書を作ってもらい、更新申請し、審査があって、今回は更新ということになりました。

当然ですが、審査があります。
その審査の時に、「この病名(診断名)では通らない」ということが多々あるようです。
病名によってランク分け(?)があるのです。
「うつ病」という精神病だったら通るけど「社会不安障害」という神経症ならよほどのことがないと通らない、というような。
この病名だと審査が通らないからとお医者さんが診断書を書いてくれないということもあるようです。

果たしてそれで良いのでしょうか。
審査は「病名」ではなく「症状」によって行われるべきではないでしょうか。

Aランクの病名とCランクの病名で、社会に出て働くのが難しいという症状が同じなら、前者の審査が通って後者が通らないというのはおかしいと思います。

妻は社会不安障害の他に発達障害等も併せ持っているため審査が通ったのかもしれませんが、「社会不安障害」はランクの低い病気という扱いだそうです。
妻は、外出するにも僕の付き添いが必要で、留守番をするのも長時間となると難しいという状態です。
もしこれで審査が通らず、障害年金がもらえないとなった場合、妻自身も働けず、僕がもっと外に出て働くこともできず、生活は相当苦しくなったと思います。苦しいどころか”終わっていた”可能性もあります。

実際、働くことができないにも関わらず福祉制度を受けられずに生活が困窮する人が多いそうです。
そして年々審査も厳しくなっているようです。(財源不足ということですが、税金どこ行った!)
困窮の先には、最も不幸な選択もあり得ます。

正直、この制度を作った人が実情を知っているとは思えません。
特に精神的な疾患はお医者さんでも判断が難しく、診断名もお医者さんによって違ったりします。
それなのに病名で一緒くたに審査しているのなら、改めるべきだと思います。
何のために診断書を提出しているのか。
診断書には、「コレはできます、コレはできません」とけっこう細かく書いてあります。
それで審査に3か月もかけるのであれば、もっと症状ベースで精査するべきです。

同じ病名でも症状は様々であるということを周知してほしい。


以上は福祉制度の話でしたが、社会生活でも同じことが言えます。

「うつ病だったけどあいつは1ヶ月で復帰した。それなのにお前は半年休んでる」
などと言う人がいます。
「社会不安障害」という名前が付いたのも最近で、昔は「あがり症」と呼ばれていました。
当時だとおそらく「あがり症くらいで働けないなんてことがあるか!」って言われていたと思います。

精神疾患は見えないものですが、だからこそ想像力を働かせて接してほしいと思います。
「こっちに負担を強いるな」と言うのであれば、

何も言うな

です。



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