個々の事情は見えないもの

僕の妻は社会不安障害です。


僕たちの生活は一見上手くいってるように見えますが、実際にはかなり綱渡りな状態です。

妻の症状が悪化したら大変、というよりは、むしろ僕の方に問題が発生したら重大となります。
例えば僕が病気になって入院とか。

現状、妻は買い物等を一人ですることが難しく(他人とコミュニケーションができない)、かつ、家で一人で居ることも長時間となると厳しいです。不安症状が出た時に一人だと対処ができないからです。
妻の実家には全く頼ることができないわけではありませんが、実家の方にも事情があるのでいつでも任せるわけにはいきません。(コロナ禍ではなおさら)

今はたまたま僕が在宅での仕事がほとんどなので生活できていますが、もし僕が家にいられない状況となってしまったらかなり詰みます。

僕のお笑いの方の仕事は入念な計画のもとに隙間を縫ってやっています。


それが分かっているならそうなった時のことをちゃんと考えて準備しておけばいいんじゃない?

って思うかもしれません。

もちろん考えています。
が、答えが見つからないのです。だから困っています。

まず、その時どきの症状の重さが分かりません。
今より改善していればなんとかなるかもしれませんが、逆にひどくなっている可能性もあります。
実家の力も今よりも借りられなくなっているかもしれません。

考えれば考えるほど無理なんじゃないかと思ってしまいます。


結局出たとこ勝負になってしまうので、できることと言えば、とにかく問題が発生しないように気をつけることくらいでしょうか。


何が言いたいかというと、当人たちが一番悩んで考えているのは間違いないということです。

こんな状態で僕がお笑いの仕事をするのは無理だと思うかもしれません。
現にこれまでも多くの活動を断念してきました。
それでもなんとかひねり出して頑張っています。

そして、僕よりも悩み苦しんでいるのは妻です。
僕の活動がままならないことを、最も心苦しく思っているのは妻だと思います。

それでもあきらめずに、より良い状態になるためにはどうするべきかを考え続けています。


障害を抱えている人・家族はみんなそうだと思います。自分事なので誰よりも考えています。
外野からは分からないこともたくさんあるはずです。

でもわざわざ助けてあげる必要はありません。
ただ、見えない悩みや苦労がたくさんあるということは知っていてほしいと思います。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?