こんにちは！
ボイストレーナーの昆 寛隆です(^^)

今回は「ハミング 編」 です！

ハミングは何かは知っているし、
ボイトレを受けたことある方は、
「いつもやってる！」
という方も いらっしゃるかと思います。

しかし、
●ハミングのどういった点が
歌に良い効果をもたらすのか。

●なぜハミングをするのか。

こういった部分を考えた事はあるでしょうか?

今回はその、モヤっとした部分を
ご説明していきます(^^)

１. ハミングって何？

 まず ハミングとは、
簡単に言うと口を閉じたまま歌うことです。

鼻歌を歌うときの「ん〜んん〜♪」の感じ、
あれがハミングです(^^)

２. ハミングの効果

 ハミングで曲を練習してみて下さい。

普段、その曲を歌っている時は出なかったハイトーンが出たり、

歌全体を通して苦しさが無くなります。

あとは体の力みが抜けたりする効果もありますね♪

３. ハミングで歌が向上する理由

 いくつかあります。

まず、
普段 歌を歌おうとして高音が苦しかったり
やたらとブレス(息継ぎ)を多く行ってしまう方は
下アゴの力み がとても強いです。

歌おう歌おうとして気負ってしまって、
体が力み、下アゴが力み、喉がしまる。

この悪循環でハイトーンはドンドン苦しくなります、、。

ブレスについては他の記事で
また改めて書きますが、
普段話す時は そんなに吸わずとも話せているのに

＂歌になると息をすぐ吸わなきゃ苦しくなる＂

これは 力みによって呼吸が浅くなって
体に息をためておく事が出来なくなっているのと
不要に息を吐きすぎている事が原因です。

それがハミングだと、
「大きな声を出そう」というような意識が
無くなるので、力みが減ります。

更に口を閉じているので 不要に息を吐きすぎる歌の状態から
どちらかというと 普段話している時 のように
必要最低限の息で運用している状態になります。

つまり、歌を妨げる力み が抜けるわけです。

そして次に、ハミングで歌うと
深い声が出しやすくなります。

これは軟口蓋 に声が当たりやすくなっている為です。

※軟口蓋 とは、
舌で口の中の上の天井を喉に向かってなぞっていくと 硬い部分から柔らかい部分に切り替わる場所があるかと思います。
その切り替わっている部分が軟口蓋です。

この軟口蓋に声を当てて出す、つまり深い所から
声を出す事で 厚みある深い声に繋がります。

例でいうと、
アクビ　をしている時の声は深い所から この軟口蓋にしっかり当たって出ていることが多いです。

試しに「ファ〜ア」というように
声を出してアクビをしてみて下さい。

少しオペラのような深い声が出ていませんか？

そして お気付きの方もいるかもしれませんが、

アクビをする時。

下アゴに力みが全く入っていないのです。

アクビをする時は大抵、やや上向きに 向かってしますよね。

下を向いては あまりしないはずです。

つまり上アゴがしっかりガパッと開き、
下アゴは力が抜けているのです。

さらに言えば、アクビする時に体に力みが
入っている人はいません。

アクビをする時の声が
深い声になるのは、

体の力みも無く、
深い声を出すために必要な事を自然に
しているからなのです。

ここまで分かった上で 
もう一度 ハミング をしてみましょう。

アクビした時と近いところから声が出る感じが
実感できるかと思います。

４. ハミングを使った練習法

①歌いたい曲を用意します。

②ハミングで歌い始めます。

③ワンフレーズ毎でも不規則でもいいので
   ハミングから普通に歌唱へと切り替えます。

④またハミングに戻します。

このように歌の中でハミングで歌ったり、
普通に歌ったりする練習です。

なぜこんな事をするか、

まず ハミングで歌い始める事で 力みなく、
アクビに近い良い位置で歌う事ができます。

そこから普通の歌に切り替えることで、
ハミングの時と 普段の歌の時の体の力み、
下アゴの力みの差を実感できたり、

ハミングでの良い位置をキープしたまま
普通の歌に移行できたりするため、

口の中の深い所、奥の空間を自覚して使う練習になるということです。

５. おわりに

 今回の「ハミング 編」 いかがだったでしょうか
   (^^)

練習は、
それを行う意味や意義を理解して取り組むのと   
なんとなくこなすのでは、

効果に大きな差が出てきます。

ハミング１つにしても しっかり意味や狙いを
理解して 今後に活かしていきましょう！

〜最後に〜

ここまで読んで頂きありがとうございました(^^)

他の記事にて 歌に必要な筋肉の説明や、

記事を読み進めながら 実践していける、

WEBレッスン記事も載せているので
ご興味ある方は是非覗いていって頂けたらと思います(^ ^)