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ストレスを抱えすぎたら、その環境から全力で逃げていい。

ストレスとうまく付き合うことが求められている今の時代。

ストレス解消法にはいろんな方法があり、人それぞれ自分にあったやり方を選んでいる。

ジムに行って体を動かす人や、サウナで汗をながす人。本屋さんにはメンタルの鍛え方について書かれた本がならび、今流行っているひとりキャンプも自然に触れることで得られるリラックス効果を求めてなのだろう。

そして、そのストレスの原因というのも人によって様々で、仕事のことや子育て、家庭内のストレス。先日たまたま目にした小学生向けの雑誌の表紙には「人生は小学6年生で決まる」と書かれてあったのだから、子供にとってもかなりのストレス社会になっているのだと思う。

20年ぐらい前に私が小学生だった時は、友達と缶蹴りをしたりドッジボールをして毎日をいかに楽しく遊んで暮らすかだけを考えていたのだから、今と昔どっちがいいかを比べるつもりはないけど、かなり能天気に過ごしていたなぁと感じる。

そして私が最近まで抱えていたストレスは、営業という仕事のストレスだった。

今は事務職に異動して、落ち着いた日々の中で仕事をすることができているけれど、ストレス過剰だった環境から抜け出したいま、当時は見えていなかったストレスによる身体や心への影響がわかってきたため、私なりのストレスとの付き合い方について書こうと思う。

営業になってから、ストレスの病気の代表格とも言える不眠や蕁麻疹、生理不順はひととおり経験し、食欲不振にだけは陥らずに済んだ。寝方が分からなくなった時は「本当にどうしよう...」と困ったけれど、異動したことでそれも解消し、本当にありがたい配置転換だったなと思う。

ストレスがなくなって半年ほどでほとんどの症状は落ち着いたけれど、そんななか一つだけトラウマのようなものが残っている。

それは、本来落ち着くはずの「自分の家」である。

1Roomのアパートで一人暮らしをしており、毎日帰る場所であるため気付かなかったけれど、先日、コロナが落ち着いたタイミングで旅行にいき、久しぶりに家に帰ってきた時、住み慣れた自分の家に違和感を覚えた。

それまではすごく楽しい旅行だったのに、家に帰ってきた瞬間、心が「キュッ」と軽く締め付けられるような感覚がした。

最初は家が狭いからか、ただ現実に引き戻されただけなんだろうと思っていたけれど、最近になってそれが「トラウマ」なんだと知った。

長時間労働でストレスを強く抱えていた時、家の中は散らかり放題で、自分の心を映すかのように部屋は荒れ果てていた。

食器で溢れたシンク、散乱した洗濯物、たまったほこり。(少し弁解ですが、虫は苦手なのでゴミ捨てだけはしていました)
当時、自分の家の中で起きていた光景は、部屋をキレイに片付けて、窓をピカピカにしている今も、私の脳裏に当時の記憶として残っている。

どんなに今はいい環境で過ごしていたとしても、疲れ果てて帰っていた時の自分を連想させる場所に、今の自分の家がなっていた。

トラウマなんてないに越したことはないし、つらかったり苦しかった経験も克服して、今ではいい思い出と思えたほうがいい。
けど、何かを見て胸が苦しくなったり嫌な気持ちになるのだったら、少なくとも今はその環境から逃げてもいいと思う。

その出来事に一生フタをするか、それとも時間が解決して気にならなくなるかは、それは他の人が決めることでも自分の頭が決めることでもなく、心で決めたほうが自分に寄り添える選択だと思う。無理をせず、多くを語らず、とりあえずはなかったことにして、記憶から消してもいい。

失恋で辛かったら相手の連絡先を削除してもいいし、仕事のストレスで身体に変化が起きているのだったら、2,3日仕事を休むか休職をするのだっていい。家庭内のことですごく悩んでいたら、実家に帰るか一旦別居をして自分の心をフラットにしてから、その後のことはそれから考えればいい。

身体の病気でも心の病気でもそうだと思うけど、一度壊してしまったものは、元に戻すことはすごく時間がかかるため、心にヒビが入り切る前に、その環境から逃げる選択をとった方がいい。

もうちょっと頑張りなよ、と言う人もいるかもしれないけど、心は自分以外の人に見えているわけではなくて、どれぐらいヒビが入っていて壊れそうかなんて分からないから、そういうアドバイスは置いておいて、自分のことを守ることに全力を注いだほうがいい。

自分の心は思ったよりも傷付いていて、本来安らぐはずの家が、パブロフの犬みたいに、家に帰るだけで仕事の辛かった記憶が蘇ってくるのは、当時よっぽど辛かったんだなと今の自分だから気付くことができている。

昔の元気がありあまっていた自分に早く戻れるように、引っ越し費用や敷金とかの出費はかさむけど、仕事以外に何もする元気がなく、使い道のなかったお金がようやく日の目を見ると思うことにして、思い出したくない記憶に別れを告げるためにも住む家を変えようと思う。

今年の春までに環境を変えられたら一番だけど、ずっと心にもやがかかっていた原因がハッキリしただけでも、少しだけ気分が楽になった。

4月という節目で環境が変わる人にとっても、どうか人生を楽しく生きられる変化でありますように。

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