見出し画像

行き過ぎたマーケティングの時代に生きる私たち

先日、行きつけの人間ドックにいって来た。
行きつけという表現をする場所ではないとは思うが、かれこれこの20年、約1年に一回、通っている人間ドック。
まあ、年を取るとだんだんと、気になる所は増えてくるものだが・・・。

今日は、健康の話ではなく、マーケティングのことを書こうと思う。
私は、仕事柄も企業が行うマーケティングには、とても関心が深い。BtoCの方が、ピンときやすいが、今どきは企業のブランディングも含めてBtoBもマーケティングが当たり前の時代だ。

マーケティングとは、広義と狭義で包含する範囲は違うが、まあ、簡単に言うと、企業はお客さんに商品やサービスを売るのが宿命であるので、その一連の活動を称して、マーケティング活動と捉えて間違いはない。
日本は、高齢化少子化の中で顧客は減る。当然、顧客の奪い合いになる。あとは、海外の顧客を開拓する。伸び盛りの東南アジアの顧客をターゲットにすることもあれば、インバウンドの顧客という事もある。
いずれにしても、高度経済成長期のマーケットが右肩上がりで伸びていた時代は、それほど、マーケティングは必要なかった。どんどん売れていくのだから当然だ。

話は元に戻るが、一通りの検査項目を終えて、最後の面会時間までに昼食を兼ねて1時間ほどの休憩タイムがある。そこで簡単な食事が出る。同時に、このアンケートに協力お願いしますと、事務員さんから。
まあ、こういう時は、きやすく応じる方なので、チェックを始めた。内容は、どうもヨーグルについてのアンケートのようだ。ようするにマーケティングの顧客意識調査といったところか。
書き終わって、事務員さんからクーポンですと渡された。あるメーカーのヨーグルト4本が、スーパーなどでもらえる内容だ。
今のところ、家に置いているが、気が向いたらもらいに行こうかなと思う。

企業支援をしてきた立場からすると、何かのプレゼンを渡して、アンケートをとるというのは、今の日本では当り前であることは知っている。
少し驚いたのは、そこが病院だからだ。
もっとも、健康がテーマと言う意味では、違和感はない。
それにしても、日本のマーケティングは、トコトン掘り下げているなあ。と感心した次第。

実際、ネットやSNSがなかった時代、私たちは商品やサービスの情報を受け取る手段は限られていた。その大半がテレビたったし、少しがラジオ。あとは、新聞の折り込みチラシ。そして、家にたまに届くDM。街中の看板なども広告ではあるが、いずれにしても、今に比べたら、企業の顧客への売り込みの手段は限られていた。

先ほども書いたが、その当時は、企業がそこまで、売ることに力を入れていなかったとも言える。
顧客の立場からしたら、買い物で損はしたくない。失敗もしたくはない。だから、商品やサービスの良い情報に巡り合いたい。
ところが、今のようにメディアも複雑になり、玉石混交の情報が溢れかえるこの環境。しかも、企業は、ITの仕組みで、巧みに広告をしのび込ませる。
すでに企業と顧客の関係性に関わる健全なマーケティングとういうのが、何かを説明するのは困難だ。やりようによっては、幾らでも顧客を騙せてしまうのがITの欠点でリスクもある。

こんな時代のマーケティングの在り方を考えていると、今回のようなヨーグルトをプレゼントします。アンケートに答えていただいたら。とても、ほっとするし安心感があったりするのである。

以上

みんなにも読んでほしいですか?

オススメした記事はフォロワーのタイムラインに表示されます!