顔を預ける君の熱。

吐息が背中に触れるたび、僕は君を連れ去りたくなる。

君の腕が、僕に絡まる。

この手が、腕が、体温が、いっそ僕の一部だったら。

君が僕で、僕が君で。

そんな風に溶け合ってしまえば、もう何も、怖くないのに。

冷たい風が、僕らの隙間を通り抜けた。
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