災い転じて福となす
父に裸を見られた。
朝シャワーを浴びて風呂を掃除して、やっとこさ体を拭いていた時、起きてきた父が閉まっているアコーディオンを無造作に、思慮なく、勢いよく開けたのだ。
この家は風呂から出ると洗面台がある。そこは脱衣所でもある。脱衣所の次は洗濯場で、その間はアコーディオンで仕切るようになっている。お風呂に入る時はそこを閉めるのだ。父以外は。父はなぜか開けっ放しでお風呂に入る。
なので、お父さんのおちんちんは何度も見ている。見飽きている。
しかし父は私のお乳なんて見たことがない。大切な家宝のように、誰の目にも触れさせず大事に大事に布の下にしまい込んでいるから。
それを朝一で目にした父は「なぬ!」とかなんとかわけのわからない言葉を発し、慌ててアコーディオンを閉めたが、力が入りすぎて閉まらなかった。「なんなのよ!」と声を出したのがいけなかった。
父がこちらを振り返ってまじまじと私の裸をなめまわすように凝視したのだ。
ぶち切れ!
ここから先は
626字
¥ 300
小説「梅すだれ」を連載中です!皆様の支えで毎日の投稿を続けられています。感謝の気持ちをパワーにして書いております!