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公園の変質者

ライブ後の夜は興奮して寝付きが悪い。
次の日の朝も眠たいのに早く起きてしまう。だから連日ライブがある時はライブ以外の時間は出来るだけスイッチをOFFにして過ごすようにする。

昂ぶったまま突っ走ろうとすると大抵、ぶつかるまで止まれない車みたいに心身ともに事故ることが多いのでそうすることにしている。

周りの人からするとなんだか連れないやつかもしれない。
いっそテレパシーでコミュニケーションが取れたらいいのに、と思って誰かに念を送ったりしてみたりする。

3日連続のライブを終えた今日は完全に心身を休める日にした。
好きなだけ寝る、風呂にゆっくり浸かる、サウナ、アーシング、瞑想、読書、色々方法があるなかで今の僕にとって鍼灸が圧倒的に副交感神経に切り替える方法になっている。

最近のスピリチュアルへの興味もかなり鍼灸の影響が大きい。鍼の先生がぱっと僕を見ただけでその日の身体の状況を言い当てることが多くて、初めはびっくりしていたが人には見えていない何かが見えている人もいるんだと受け入れざるを得なかった。

そして施術後の身体から解き放たれる感覚が堪らない。
魂が宇宙まで吹っ飛ぶくらい心も身体も軽くなる。

いつか施術後に見たヤドリギが印象に残っている。あまりの愛おしさにすぐに先生に、これ何て言う植物ですか?と聞くとヤドリギと教えてくれた。目に止まる人には止まるんだねとさらっと素敵なことを言ってくれるので、ヤドリギへの愛着がさらに湧いてしまった。そこからあまりにしつこくそのヤドリギを眺めていたからか、ドライフラワーになったら上野くんにあげるよと言ってくれた。それからもう半年は経っているがおそらくその時は来ないだろう。直観力は魔女のような先生だが割と抜けているところもある人だ。もしかしたら間違えてヤドリギに永遠の命を与えてしまったのかもしれない。
僕の記憶のなかではまだ瑞々しい緑色の身が可愛くぶら下がっている。

しかし施術前には気にもしなかった、その愛しいヤドリギに気づいたのはたしかに鍼のおかげだと思う、というかそう思い込んでいる。人間の感受性というものは心と身体の状態にことごとく影響を受けるものだと思うから。

崩しかけた喉の調子を気にしながら観たサマソニのBlurは、120%その良さを受け取れなかった気がする。きっと受け取れきれてないんだろうな、と薄々感じながら聴いていたTenderでそれさえも優しさで包まれている気がして結局は感動と悔しさが混ざって泣いていたが。

自然も音楽も人もそれに接した時の自分の心身の状態次第で良くも悪くも感じ方が変わる。
だから少しでもいい状態でいたいなと思うのが僕が健康情報が好きな理由でもある。

長生きしたい訳ではないけど、せめて生きている間は少しでも良い状態で何かを感じていたい、そう思いながら今日も公園で一人裸足で仁王立ちする変質者になっている。

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