見出し画像

BTS、グループ活動休止について ハンギョレ 22.6.17 記事翻訳+韓国語TIPS

記事本文:

https://www.hani.co.kr/arti/culture/music/1047396.html

BTS『成長する時間が無い』…「K-POPアイドル」システムの暴走

BTS、団体活動の中断を契機に、軍隊式の養成システムが争点化
効率的なシステムとして、世界的な成果を挙げるが、創意性・自律性を生み出しづらく、産業化し競争に追い込まれ。
専門家「多様な個人活動と自律性・協業の拡大化の必要あり」「小規模芸能事務所のステージの機会も増やすべき」


弾少年団(BTS)がデビューして9年経ち、グループ活動の中断を宣言し、K-POPアイドルシステムの癌が話題に上がった。

ーダーのRMは14日夜、Youtubeチャンネル<バンタンTV>で公開した「本当のバンタン会食」の映像の中で、『K-POPアイドルシステム自体が人を成熟させない。ずっと何かを撮影していないといけないから、僕が成長する時間が無い』と吐露した。

K-POPは計画的な訓練と統制によって、短期間で大量のコンテンツを生み出すアイドルを効率的に組織するシステムを通して、世界的な成果を上げた。こういったシステムを踏み台にして、一時世界の頂点を狙ったJ-POPを超えて、今やPOPの本場であるアメリカでも認められている。

かし、K-POPアイドルシステムは、いつまでもミュージシャンの自律と創意性を傷つけ、消費中心の資本主義の弊害を表しているという批判に直面してきたことも事実だ。10代の青少年が大部分であるアイドルたちが、部品化していっているという指摘もある。

イドルたちは、宿舎で団体生活、キツい群舞訓練などに代表される軍隊式システムで活動する。徹底した事務所の管理下でテレビ・公演・イベント・ファンミーティングなどつめつめのスケジュールを消化しなくてはいけない。アイドルが自発的に休んだり、主導的な創作に頼る暇も与えないシステムだ。RMは映像の中で『僕が休みたいと言ったら、みなさんが嫌がるかと(思った)、罪を犯すようだった』と涙を見せたりもした。

ムチャッカ大衆音楽評論家は、「K-POPアイドルシステムは芸能事務所主導の資本主義システムが作り出したコンテンツ産業の頂点」として、「BTSは音楽と産業を両立しようとしたが、HIBE(所属事務所)が成長しながら、一方に偏るしかなく、内面にあった葛藤が表出したように見える。」と語った。K-POPの産業化もアイドルの創作活動と自律性を傷つける結果を産んだ。主要な芸能事務所の証券市場上場が続く中、実績への圧迫が所属アイドルへと転嫁されたものだ。

HIBEは有価証券市場(KOSPI)に上場した初めてのエンターテイメント企業でもある。SM・JYP・YGは全てKOSDAQ(新興企業向け証券市場)の上場会社だ。KOSPIはKOSDAQよりも規模や売上額の面でより複雑な上場基準が要求されるのに対し、HIBEはこれをサラッと通過した。HIBEの上場当時、キムヒョンヨン現代車証券研究員は「BIGHIT(HIBEの前身企業)がKOSPI市場へ上場することによりエンターテインメント株の格が大きく引き上げられた」と評価した。

15日、HIBEの株価は24%以上暴落し、時価総額は一日で2兆ウォン程度減少したという報道があった。

のようにアイドルの成果は株価に直結している。HIBE(当時BIGHIT)の上場と合わせてBTSの歌にも変化が感知された。その前までBTSメンバーたちの作曲と作詞能力を発揮しながら、自ら声を上げていた。

かし、上場前後からBTSは外国人の作詞家・作曲家が書いてくれた歌を歌った。「DYNAMITE」を初めてとして「BUTTER」「Permission to Dance」など、英語の歌はBTSのスタイルと合わないように思えた。英語の歌詞の「bubblegum pop(10代をターゲットにした大衆音楽のジャンル)」でアメリカを攻略することに焦点を当てていた。

RMは『「DYNAMITE」までは、僕たちのグループが手のひらの上にあった感じだったが、その後の「BUTTER」と「Permission to Dance」からは僕たちがどんなチームなのかよく分からなかった。』と語った。

ジョンミンガプ大衆音楽評論家は、「BTSが最近発表した曲たちが活力がなく、個性が感じられなかった」とし、「メンバーたちが主体的に活動しながら力を発揮しなくてはいけないのに、事務所のシステムを忠実に遂行するという限られた役割に留まってしまったケースが多く、息が詰まるようだったのではないか」と指摘した。

近ではK-POPが国家産業のようになり、アイドルたちは外国でも成功しなければという負担感に苛まれている。K-POPに莫大な資本が投資され、短い時間で推し進める成長主義がひどくなり、アイドルたちもグローバル競争に追い込まれている。

のような問題を解決する代案を見つけるのは、簡単ではない。このような状況でも専門家たちと業界ではいくつかの代案が提示された。イムジンモ大衆音楽評論家は「芸能事務所がアイドルが活動するのにもう少し自律権を与えないといけない。アイドルが自身がやりたいスタイルの音楽を作ったり他の歌手とのフィーチャリングをできるように道を拓いてあげないといけない。」とした。

る中小芸能事務所の代表は、「アイドルとインディーズ歌手の間の中間地帯をもっと広げる必要がある。現在は事務所も両極化されていて、アイドルは資本に踊らされ、インディーズ歌手は活動すること自体がむずかしいほどの窮地に立たされている」とし、「事務所のイベントやマーケティングに酷使されず、直接曲も書いて自分のファンを相手に公演もすることができるアイドルがたくさん登場することができるシステムを作っていかなくてはいけない」と語った。

る小芸能事務所のチーム長も「HIBEも小さな規模の会社からスタートした」とし、「小さな芸能事務所のアイドルたちがステージに立てる空間をたくさん作ってあげて、テレビ番組からさまざまなジャンルの音楽を見せてあげなければいけない」と語った。

チョンヒョクジュン記者

〜この記事を訳しながら新しく出会った単語たち📝〜

쟁점화: 争点化
병폐: 病弊
일구다: 掘り起こす。 일궈내다: (成果を)上げる
본고장: 本場
폐단: 弊害
위상: 位相、フェーズ

☝️記事に出てくるオタク用語集

팀: チーム。韓国では、「うちのグループ」や「あのグループ」というよりも「チーム」と呼ぶ方が多いです。우리팀 막내(うちのチームの末っ子)などと言いますし、ファンもうちのチームとよく使います。

기확사:  企画社。こちらも日本と韓国で呼び方が違う部分ですが、芸能事務所のことを연예기확사(芸能企画社)といい、略して企画社と言います。大手といえば、私が知った最初の頃は、3大企画社として「SM・YG・DSP(KARAやSS501の事務所)」だったのが、「SM・YG・JYP」となり、今は「SM・YG・JYP・HIBE」と4大企画社になりました。NCTのテヨン君がスカウトされた際にスカウトマンに、「3大の内の1つよ」と言われ、よく知らなかったので3大テレビ局の話かと思い、「あ〜KBS・MB C・SBSのことか〜」と勘違いしたというエピソードがあります。 ちなみに、韓国の芸人さんはテレビ局に採用されて、タレントデビューという形で芸人になっていました。(今はそうかわかりませんが;;)なので、吉本の芸人さんのように入社同期が居て、同期同士で仲が良かったりするそうです!話が脱線しました!笑


アイドルの中でも、BTSのようにとっても忙しいアイドルは一握りなので、自分の時間がないというのは、チームによっても大きく異なってくる部分かな〜とも思いました。ただ、幼い頃からデビューして何年も経っても、チームで同じ宿舎に住まわせたりするのも、自立ができないですし、大人たちなのに自分の時間もないので、普通に家から通わせてあげればいいのにと思ってしまいます。 自分で住まわせると、プライベートの管理が難しくなりますが、そこは社会人として自覚があるかの問題かなと・・・
それに韓国ではアイドルに対して潔白であることを求めすぎかな?と思う部分もあるので、もう少し応援する側も寛大になる必要があると思います。 日本と違って、高校生くらいまでの若い世代がアイドルのファンをしているので、ファンもまだ世間がよくわかっていないというのもあるんですかね;;


今日はここまで〜👋

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?