Photo by zou6mr 〈ネタにできる古典(11)〉たのしみは(橘曙覧の歌から) Kei 2023年2月5日 18:51 古典入門本で取り上げられることも多い橘曙覧。その「独楽吟」は原文のままで今なお僕らに刺さります。全52首のうちの最初の10首を示しましょう。⚫︎たのしみは艸(くさ)のいほりの莚(むしろ)敷きひとりこころを静めをるとき⚫︎たのしみはすびつのもとにうち倒れゆすり起こすも知らで寝し時⚫︎たのしみは珍しき書(ふみ)人にかり始め一ひらひろげたる時⚫︎たのしみは紙をひろげてとる筆の思ひの外に能くかけし時⚫︎たのしみは百日(ももか)ひねれど成らぬ歌のふとおもしろく出できぬる時⚫︎たのしみは妻子(めこ)むつまじくうちつどひ頭ならべて物をくふ時⚫︎たのしみは物をかかせて善(よ)き価(あたひ)惜しみげもなく人のくれし時⚫︎たのしみは空暖かにうち晴(は)れし春秋(はるあき)の日に出(い)でありく時⚫︎たのしみは朝おきいでて昨日(きのふ)まで無(な)かりし花の咲ける見る時⚫︎たのしみは心にうかぶはかなごと思ひつづけて煙艸(たばこ)すふとき福井市橘曙覧記念文学館HPより 自分でも作ってみたくなりますね。<今日の短歌>国道でBMW売る店は青空陳列居抜き物件借りられし『おばけ図鑑』の在所聞き30分してメモあり「本無し」夕暮れに怒りを帯びて坂道を転がるように罵倒する君 ダウンロード copy この記事が参加している募集 今日の短歌 38,508件 #エッセイ #短歌 #今日の短歌 #古典 #橘曙覧 この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか? 記事をサポート