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好きなことがあるっていいね〜認知症の祖父

2022.11.28 音声配信より
Summaryfmを活用して。

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本日は好きなことがあるっていいねーというテーマです。父方の私のおじいちゃんの思い出でございます。

青森のじいちゃんちの思い出

私のおじいちゃんは青森県出身で、私の父がそこの家に暮らしていたという感じですね。具体的に言うと青森県は五所川原市というところ。立ちねぶた、太宰治さんの生家がある場所、吉幾三さんの故郷です。
おじいちゃんは大工をしていて、結構明るくてカラオケ好きな、結構陽気なおじいちゃんでしたね。車を外に置いておくと雪国って、雪で埋もれてしまうので、ガレージ付きの家を自分で建てて、そのガレージの車庫の中におばあちゃんがつけた漬物の樽なんかが入っている。そんな思い出があります。
妹とかまくらに入っている写真が残ってるんですけど、それはおじいちゃんのお家の庭先で、普通に雪かきして雪を寄せておくと、あっという間にかまくら状態になってしまうんです。私たちははしゃいで遊んでいましたね。

でも今、おじいちゃんもおばあちゃんも、そして私の父親も亡くなっていますし、そして青森のお家も今はありません。私の記憶の中だけに、そのお家があります。

久しぶりに会ったじいちゃん

私が結婚するってなって、顔合わせが終わって、お正月はみんなで青森で過ごすということで、私の両親と私と私の妹で青森で過ごしました。

当時のおじいちゃん、元々小さい脳梗塞をポツポツやって短期間の入院はしたけれど、特に麻痺はなく、家にいて。免許の返納はもう数年前にしてたと思いますね。ちょっと小刻みな感じの歩き方で、たまにトイレも失敗しちゃう。物忘れも激しくなってきて。
だけど田舎なんで、すごい世間的にするんですよ。今だと介護保険を申請して、ケアマネージャーさんつければ、必要な介護サービスを受けられるけど。なかなか本人もおばあちゃんもそれは受け入れないっていう感じで。ま、津軽弁で言うジョッパリですね。頑固者っていう感じ。
私も5、6年ぶりに会ったのかな、おじいちゃんに。なかなか働いたり、社会人になったりして、青森に行く機会は少なくなってましたね。

おじいちゃんを元気にしたい

そんなある日、年末の買い出しに行ってくるから、おじいちゃんと私で留守番してろって言うんです。だけどおじいちゃん、ちょっとそわそわすると徘徊しちゃう感じもあったし、あとは結構明るくて活動的なじいちゃんだったんですけど、ぼーっとして元気がないっていう状況だったんですよね。

なんかやることない?っておばあちゃんに言ったら、花豆🫘っていう大きめの豆があるんですけど、それが鞘についてカラカラに乾かしたのがあるから「さやから豆を取って分けて」と。
そうすると、おじいちゃんと私でその豆を留守番中に仕分けをやってたんですけど、まあ早いんですよ、じいちゃん。で「いやおじいちゃん早いね、私なんかまだこれしか豆取れてないよー」なんて言うと、なんか"にこーっ"と笑って、嬉しそうでした。

じいちゃんち、お風呂が凄い寒いんですよ。古い家・タイル・スケートリンクのような寒さ。脱衣所も寒いし、心臓に悪いから、銭湯行ったりして連れ出していました。

あとは、活気の無かったじいちゃんを、本人が大好きなカラオケに連れて行きました。それで、そしたら、生き生きとですね、1曲目なんだったかな?サザンカの宿かなんか歌いだして。すごい上手な歌でしたよ。でもね、しみじみ聞くと不倫の歌なんですよね😆
そして、カラオケの途中でおばあちゃんの手を取って、イキイキ踊りだしたんですよ。昔、夫婦で社交ダンスを習っていたみたいで。
いい時間を過ごしました。

好きなことがあるっていいね。

その1年後に、祖父は逝去しました。ただ、あの楽しそうなおじいちゃんの姿を記憶に焼き付けることができました。

趣味としての畑、大工仕事、手先を動かすこと、社交ダンス、カラオケなど。今までの人生で培ってきたいろんな好きなこと。
そういう引き出しを見つけて取り組もう!やってみよう!って私が声をかけたり協力してもらったりすること。それこそがリハビリの大事な仕事なんだなぁと思っています。

でもそれっておじいちゃんの今までの人生あってこそだから。

好きなことがあるっていいなぁと思って。
私も若いうちに色々な楽しみとか、好きなことを、いろいろ経験していきたいなぁと思います。皆さんも一度きりの人生ですから、好きなこと、取り組んでみてください。

また次回お会いしましょう。
ありがとうございました。

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