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「食とからだを巡る冒険」の出発点

「食とからだを巡る冒険」は、木曽地域における「食」を学び、その体験を通して「食」と「からだ」の 関係性を探るためのアートプロジェクトです。

身体を表現の媒体とするダンス。絵画でいうところのキャンバス、工芸でいえば粘土や布のようなベースの素材ということもできるでしょうか。その「からだ」に、一度立ち返りたいと思ったことが、そもそもの本プロジェクトのはじまりでした。

からだはどのようにつくられて、物質として維持できているのか。それには「食べる」という日常的な行為が密接に関わっているということ、けれどその当たり前すぎていちいち意識できていない「食」と「からだ」の神秘的な関係性に改めて興味を持ったのです。

健康ブームにより「糖質制限」や「脂質コントロール」といった言葉をよく耳にしたり、ベジタリアン、ヴィーガン、マクロビ、少食、ファスティング、不食などといった食への価値観が多様化してきている社会の中で、今回のプロジェクトを自らの「からだ」と「食」の関係性を問い直す一つのきっかけにしたいと考えました。

プロジェクトの舞台は、長野県木曽地域。
木曽には、豊かな自然とそれらがもたらす恵みを最大限に生かしながら人々が大切に受け継いでいる郷土食文化があります。

地域で人々がどのように「食」と関わり、暮らしているのか。
木曽の郷土食の名人たちや、「食」に関係する仕事をしている人、お料理上手なお母さんたち、畑を営む人々。木曽郡内を巡り、リサーチする中でたくさんの人、郷土食、文化との出会いがありました。

さらに本プロジェクトの実施において欠かせないのが、「木曽ペインティングス」さんの存在です。昨年参加させていただいた「NAGANO ORGANIC AIR 2021」をきっかけに出会った「木曽ペインティングス」は木曽地域において、持続可能なアートの在り方を模索しながら活動しておられます。
今年開催6回目を迎える芸術祭「木曽ペインティングスvol.6」では新企画「僕らの美術室」というプロジェクトが始動しています。
アーティストと地域住民が交流する場を"移動式の美術室"に位置付け、生活の中から新しい文化を作り上げていく取り組み。藤屋レジデンスをはじめ、王滝や木曽日義、松本と、アーティストが入れ替わり立ち替わりながら、複数エリアで展開していきます。https://www.kisopaintings.com/僕らの美術室

「僕らの美術室」の一環として、私も「食とからだを巡る冒険WS」を木祖村 藤屋ギャラリーと王滝小学校で開催させていただきました。

リサーチ、ワークショップの報告を兼ねて、
この後「食とからだを巡る冒険」の記録を綴っていきます。


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