可視された色付き壁(詩)

光にさえ見捨てられ
空から裁きの雫が心を揺らす
足跡はとうに蝕まれ

壁立千仞 無数の銃身
説諭の花が咲く 鉄の声がこだまして
今 生きるまま 過去 絶えたまま

彩られし虚無 実存の絶無
憂慮の黴が飛ぶ 思惟を溶かし
眼界を黒い声で消す

見た 色のついた壁
痛みを罵る 鈍色の眼が
可視された 色のついた壁

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