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ご質問にお答えします!『好きな作品を教えてください』

脚本家志望の方から、こちらのご質問をいただきました。

ご質問ありがとうございます。
いろんなジャンルの「好きな作品」があるので、今回は「日本映画と海外映画」「日本のドラマと海外ドラマ」「日本の戯曲と海外の戯曲」から、それぞれ一作品ずつご紹介したいと思います。
じっくり考えてしまうと一つに決められなくなるので、いずれも、「この記事を書いているタイミングで、パッと頭に浮かんだ作品」です。


好きな映画

好きな日本映画は『フラ・ガール』です。

つい最近、Amazon prime videoで観直したばかりなので、最初に頭に浮かびました。

昭和四十年、閉鎖が迫る常磐炭鉱で、町おこしのためのハワイアンセンター設立計画が動き出した。
本格的なフラダンスショーを目玉にするべく、炭鉱町で暮らす女性たちを集めたダンスチームが結成され、東京から来た訳ありダンサーのスパルタ指導が始まるのだが……というストーリー。

「炭鉱では次々社員の首切りをしておきながら、浮ついた計画を立てやがって!」「こんな北国に、ハワイなんかできるわけないだろう!」という反感が町にあふれる中、フラガールたちがレッスンの過酷さや家族の反対を乗りこえて、踊る喜び、生きる喜びに目覚めていく姿に心が揺さぶられます。

こちらの記事では、本作の監督とプロデューサーが制作秘話を話されています。


好きな海外映画は『昼下がりの情事』です。

ビリー・ワイルダー作品はどれも好きなのですが、強いて一作品、というならこれ。

パリの音楽院でチェロを学ぶアリアーヌは、私立探偵の父親の浮気調査ファイルを読んで大人の恋愛に憧れている。
そんなアリアーヌが、父の調査対象だったアメリカ人男性・フラナガン氏と出会い、心を奪われてしまって……というストーリー。

「これぞロマンチック・コメディ!」と叫びたくなるような、シーンが満載です。
ラストで懸命に列車を追うアリアーヌの姿があまりにいじらしく、美しく、今、思い出しても泣きそうになるほど。

好きなドラマ

日本のドラマは『ごめんね青春!』です。

2014年の放送当時にハマり、今Netflixで再視聴中です。
宮藤官九郎さんの作品は全般的に好きですが、特にこれがツボです。
(落語が好きなので、『タイガーアンドドラゴン』も好き。)

静岡県三島市の、イケてない仏教系男子校と名門カトリック系女子高に合併話が持ち上がり、試験的に、両校に1クラスずつ男女混合クラスが作られることになって……というストーリー。

主人公の高校教師・平助のキャラクターも、山盛りの小ネタも大好きです。
三島を舞台にした”ご当地もの”としても面白く、三島らしさが随所に活かされています。
宮藤さんのホンということもあって、ところどころ舞台っぽいシーンがあるのも好き。

好きな海外ドラマは『スキャンダル』です。

『グレイズ・アナトミー』や『ブリジャードン家』のションダ・ライムズ作品。

主人公は元ホワイト・ハウスの報道官で、やり手弁護士のオリヴィア・ポープ。
だが法廷で弁護をすることはなく、スキャンダルを起こしたり、巻き込まれたりした依頼人を助け、問題解決する「フィクサー」として名を馳せている。
実はオリヴィア自身が、「大統領との不倫」という大スキャンダルの当事者でもあって……というストーリー。

テンポよく進むストーリーの中、驚き、切なさ、爽快感等々、さまざまな感情が味わえるドラマです。
Disney+で配信中。

好きな戯曲

好きな日本の戯曲は『父と暮らせば』です。

舞台は昭和二十三年の広島。
登場人物は主人公・美津江と、その父・竹造の二人のみ。
つましく暮らす父と娘の、静かな日常を描いた作品……かと思いきや、薄皮を剥ぐように、二人が背負う悲しい過去と真実とが明らかになっていきます。
一幕モノの会話劇で、戦争の悲惨さ、決して消えることのない爪痕を描き切った名作です。


好きな海外の戯曲は『はだしで散歩』です。

ニール・サイモンの代表作。
好き過ぎて、この作品を紹介する記事を書いたこともあるので、あらすじはこちらでお読みください。

これからもお互いがんばりましょう!

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