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平成元年はセクハラ元年だった話

どうも、ハラスメントを勉強する理学療法士です。もろもろの書類の日付に令和元年と書く機会が増えました。〇年に元と書くのは、なかなか慣れないものです。

日本で初めてセクハラの訴訟が起きたのは、今から遡ること30年前の平成元年でした。福岡の出版会社で働いていた女性社員が、言葉による性的中傷を受けたとして、上司であった男性編集長と会社を相手取り、損害賠償を請求しました。女性が性的嫌がらせを訴えた前例のないこの裁判は社会的に注目を集め、「セクハラ」はその年の流行語大賞にも選ばれたそうです。

今でこそ、セクハラをはじめハラスメントは基本的に悪いものだと認識されています。しかし、当時はそれが当たり前で、調停委員にすら「それだけ男性の目を引くことは嬉しい事だ」などと言われたこともあったそうです。

「そんな事で裁判を起こすなんて、行き過ぎだ」という世論もあったようですが、その当時アメリカではすでに職場のセクハラが裁判で訴えられる事例が起きていました。

裁判の結果、セクハラの事実が認められ、編集長と出版社に合計165万円の損害賠償が命じられました。この裁判の判決確定後、労働省(今は厚生労働省)がセクハラ防止ガイドラインの作成に取り組み始めたそうです。

平成の時代にセクハラはこうして注目されはじめ、1997年には男女雇用機会均等法で企業はセクハラ防止や対策を義務付けられました。

昨年より働き方改革が進み働き方が多様化する一方で、ハラスメントは企業内の人間関係に留まらず、より複雑化していきそうです。医療福祉業界でも、実はセクハラは患者・患者家族から受けるケースが多いと言われています。

令和では、もしかしたら医療従事者が患者・家族、場合によっては適切な対応をしなかった職場を相手取り裁判を起こす…なんて事例も出てくるかもしれませんね。

最期までお読みいただき、ありがとうございました♡

#ハラスメント #医療 #リハビリ #理学療法士

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