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香川県の直島に泊まれる写真館「こころ日和」をつくっている話

こんにちは。直島に移住してまもなく10ヶ月目になるフォトグラファーの岩田耕平です。直島の冬はベネッセさんの美術館もメンテナンス期間に入り、観光客の少ない時期になっています。

部屋で白い息が出るくらい寒いですが、空気が澄んでいるのでとにかく景色が綺麗です。朝焼け、夕焼け、星空すべてが美しいので写真を撮るのが好きな人にとっては絶好のシーズンです。

1月上旬 朝7:30

さて、今回のnoteはそんな真冬の直島で、泊まれる写真館をつくっているよというお話をします。


どんな人が進めているのか

はじめましての方のために、僕が直島に暮らすまでのちょっと独特な流れをお伝えします。

直島に来るまでの仕事は、都内を中心に家族の幸せな瞬間をカメラで収めることでした。15年以上にわたり、10,000人以上の人々の笑顔を撮影させていただきました。現状には満足はしていたものの、「40歳」が見えてくる中で「このまま歳を重ねていく人生で本当にいいのだろうか」と自問するようになります。

30代最後の夏、友人の提案で縁もゆかりもない四国遍路の旅に出ることにしました。四国の道を歩きながら、多くの人々との出会い、自然の美しさ、そして何より自分自身と深く向き合いました。

旅の終盤に訪れた直島で「岩田さんがここに訪れる旅行者を撮ったら、きっとたくさんの人が喜んでくれますよ」という言葉をいただいたことが、人生に新しい可能性を開いてくれました。僕は2023年春に長年過ごした都会の喧騒を抜け出し、直島で新たな人生をスタートさせることにしたのです。

こころ日和にする一軒家

泊まれる写真館「こころ日和」を立ち上げ、ここを訪れる方々に自分探しの旅のような特別な体験を提供したいと思っています。


こころ日和とは

では本題です。
以前のnoteで、古民家を活かして写真館を作り始めたことを書きました。ここは訪れるゲストの人生観を写真や言葉でシェアリングできる場です。

その後、DIYを進めていく中で宿をする許可もいただくことができました。四国遍路ですっかりゲストハウスの魅力を味わっていたので、写真館とのかけあわせで唯一無二の体験が作れる!と胸が高鳴りました。

「なぜ写真館に泊まる必要があるの?」

泊まれる図書館や映画館と違い、一見泊まる必要がなさそうな写真館で、なぜ泊まるの必要があるのかについてお話しますね。

こころ日和のコンセプトは「自分とゆっくり向きあう」です。

例えば、

  • 自分がやりたいことってなんだろう?

  • 自分が働く(暮らす)のは本当にこの場所なのだろうか?

  • 今の自分を活かすのは、どこで何をすることなんだろう?

こういった内なる自分と向き合う、自分探しの旅のような体験ができる場所をつくっていきます。

ちなみにここでいう「自分探しの旅」の定義は「他人の人生観に触れることで、今の自分を見つめ直すことができる」です。

訪れたゲストの人生観に触れられるギャラリー

ただカッコよかったり、かわいいポートレート写真は20〜30分もあれば十分撮影できますが、自分とゆっくり向き合い、想いや願いを語り、その人が心からOPENな気持ちを持って写真を撮るには少々時間が必要です。

そこで、こころ日和では一泊することで、その時間をゆっくりと持てる環境をつくります。夜は美しい星空を眺めながら、日々の忙しさから離れ、自分自身に集中することもできます。朝は穏やかな光の中で、新しい一日を迎える準備をします。この静けさと美しさが、内省と自己発見のプロセスを支えます。


こころ日和での体験

こころ日和の体験は、ただ宿泊するだけではありません。ここで提供するのは自分自身との対話の時間です。

  1. 質問カードを使った自己発見
    ゲストは僕が用意した質問カードから、自分の心に響くものを選びます。例えば、「あなたにとってよく生きるとは何ですか?」や「あなたが最も価値を置くものは何ですか?」などの質問を通じて、内面を探究します。

  2. 対話を通じた心巡り
    ゲストは僕との対話を通じて、自分の感情や思考を深く掘り下げます。このセッションでは、選んだ質問についての思考を共有し、感じたことや学んだことについて話し合います。

  3. 自分を表す文字や絵
    その後、ゲストは習字や絵画を通じて、自分の内面を表現します。例えば、対話から得た気づきを元に、自分の気持ちを象徴する一言や図を習字で表現したり、感じた感情を色と形で描く絵画を制作します。

  4. 記念のポートレート撮影
    最終的には、ゲストは自分の作ったアート作品と共にポートレート撮影を行います。この撮影は、ゲストがこの体験で得た気づきや成長を象徴する特別な瞬間を捉え、御守りのような形で保存します。


泊まれる写真館の意義

こころ日和は、ただの写真館や宿泊施設ではなく、自分自身を見つめ直す場所です。

自分の心の声に耳を傾けることは、現代社会で忙しく生きる私たちにとって非常に重要です。特に今の自分が満たされていないと感じる方にとって、直島の美しい自然の中で、自分自身と向き合う時間を持つことは、人生におけるターニングポイントにもなるでしょう。


クラファン立ち上げ進行中

この春のオープンに向けて、クラウドファンディングを立ち上げる予定です。古民家の改修費用、写真館と宿泊施設を運営するための設備を整えるには自己資金だけではカバーが難しい状況です。皆様からのご支援に頼るのは大変恐縮ではありますが、直島での独自の体験を作り、より多くの人々に自分自身と向き合う機会を提供するためにお力添えお願いします。

詳細は後日追記予定ですが、こころ日和のクラウドファンディングへのご参加を心よりお待ちしております。

2/2追記
下記ページが立ち上がりました!2/29までです!よろしくお願いします。


最後に

この泊まれる写真館「こころ日和」が、訪れるすべての人々にとって特別な場所となるよう、現在気持ちを込めて準備しています。直島での旅を計画している方、自分自身と向き合いたい方、写真好きな方、どなたでも心よりお待ちしております。

進捗は僕のインスタでもご覧いただけますので、ご興味のある方はフォローしてみてください!


いただいたサポートは直島での活動に使わせていただきます!