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ハタチの女子大生が振袖の前撮り代わりに、自分と向き合う写真館に来てくれた話

こんにちは。直島に自分と向き合う写真館づくりをしているフォトグラファーの岩田耕平です。この写真館は古民家をDIYして制作しているのですが、現在で8割方完成といった状態です。

今回のnoteはこの写真館を体験しに来てくれた1人の女の子の話と、最後に体験者の募集もしています。今、自分の中にモヤモヤを抱えている方が読むことで、何かしらのヒントを得られる内容になっているでしょう!


プロローグ

11月某日、9月末から始めたDIYによって、ついに写真を撮るスペースができました。そこでDIYを手伝ってくれていた女の子にお客さま体験をしてみないかと伝えたところ「ぜひ!」とのことでお試し利用をしてもらいました。

その時に撮影した写真がこちら!

後ろの文字は彼女が筆で書いた自身の名前(にあ)

彼女は仕事を辞めたタイミングということもあり、ここで自分を見直そうとしてくれました。

約2時間の対話を経て彼女が行きついたのは、「これまで生きてきた軌跡も、これから経験していくことも、自分が在ることを大事にしたいんだ。」という想いでした。

彼女が対話を通して自己開示していく様、自分の想いを筆で書いていく表情の移ろいが、ただただ美しいな。いいなぁ。と感じました。


彼女の体験をインスタにアップしたら、体験希望のDMが届いた

この体験がとてもよかったので、写真館のインスタで体験してみたい方をこのように募ってみました。

「自身の姿と想いをカタチにする」体験型撮影サービスをプレスタートしました。これ、何がしたいかというと、人生の節目を迎えている方、自分のことを見つめ直したい方、新しいことにチャレンジをしようとしている方に向けての撮影なんです。

流れはこんな感じ。
①いくつかの質問ワークによる対話
②今の自分を表す文字を筆で書く
③写真撮影

セルフ写真館、自撮り、プリクラなど手軽に自分を撮影する方法はいくつもありますが、基本的にはすべて非言語。僕は卒業アルバムのような感じで、その時の写真とともに文(想い)を残せる場所があったらいいなと思ったんです。

内省をする時用の本やノートなども販売されていますが、なかなか1人でやるってなると考え込んじゃって進まなかったりするんですよね。それをファシリテーター的に進めてくれる人がいると捗るなぁと感じてまして。

さてまだまだ試しながら改善していく段階ではありますが、興味があったり、ピンときた、体験してみたい!と思われた方はお気軽にDMをお送りください!


すると、1通のDMが届きました。

おぉぉぉぉお!
成人式の前撮りの代わりに選んでもらえたんだ!
我が狙いでありながら嬉しいメッセージです。

早速、やりとりを進めて撮影日が決まりました。どうやら、共通の友人がいて、以前からインスタもフォローしてくれていたようです。


撮影当日

彼女は約束の時間に直島の港にフェリーに乗って到着。遠くから僕を見つけて笑顔で手を振ってくれました(うむ、良い感じの子!)港から写真館までは徒歩4分程度なのですが、はじめましての挨拶をしながら、彼女の自己紹介を聞かせてもらいました。


やってきた女子大生はカエルちゃん

現在、大阪の大学に通う2年生で、ご実家は淡路島。今日は実家の淡路島を早朝に出て、初の直島上陸とのこと。おもしろかったのは彼女が「井戸之カエル」という名前を名乗っていたことです(ルーツは池乃めだか師匠らしい)

もちろんここにも理由があって、井の中の蛙ではなくどんどん外に飛び出して行こうという想いがありました。


カエルちゃんが来た理由

自分と向き合う写真館に行こうと思ったのは、自分がやりたいなと思うことがあって進んでみたものの、それは私じゃなくてもいい。じゃあ、私がしたいことってなんだろう。とモヤモヤした心があったからとのことでした。

彼女とも2時間くらい色々な対話をしました。その中で2つ大きなポイントになったことがあります。1つは彼女がリスペクトしている人の話。もう1つは過去に僕が大きな気づきを得た話です。


①カエルちゃんがリスペクトしている人

彼女はある人の話をしてくれました。名前は牧野元次郎(まきのもとじろう)。諸説あるという話ですが、日本人が写真を撮る時にニコニコするようになったのはこの人の影響らしいのです。

牧野さんが生きた時代は日露戦争の影響などから多くの人が亡くなり、世の中がどんよりしていたそうです。そんな中で雑誌ニコニコを発刊して、たくさんの人々の笑顔を掲載しました。中には渋沢栄一、夏目漱石、与謝野晶子の笑顔まで撮影されています。

「世の中のことはすべてニコニコ的に解決する」というニコニコ主義の提唱者。

Wikipediaより

彼女はそんな牧野さんのニコニコ主義をリスペクトしていて、既に自分のインスタアカウントを設けて周りの人のニコニコ写心を撮影をしていました。でもなぜかここ3〜4ヶ月は気が乗らずにいたようです。


②過去に僕が大きな気づきを得た話

今ではやりたいことを見出した僕ですが、過去には自分に何ができるんだろうと模索していた頃がありました。その時に空海さんの教えを学ぶ講座を受けていたのですが、この言葉に突き動かされたのです。

(兼松先生、今でも感謝しています)

これは「もう自分の中に受け取っている何かがあるよ」といった意味です。この言葉はこれまでに僕以外にも、周りの友人を導く言葉になっていました。この言葉を彼女にも伝えました。


気分転換に赤カボチャまで散歩に

行きました。グッと考えながら話をしていると頭が詰まってくる感じがしたので、お互いにカメラを持って。偶然にもカエルちゃんのカメラもSONY a7IIIで一緒でした。


その時、彼女が動いた

12月に入ってから直島の観光客はかなり少なくなっています。赤かぼちゃの周りに僕ら以外は誰も見当たりません。『誰かいたら、彼女に写真を撮ってもらいたかったんだけどな。。』なんて思っていたら、欧米系の6人組がガイドさんとやってきました。

僕が話しかけようとするも、カエルちゃんは自ら「Hi-!」と話しかけて流暢な英語で彼らと会話を始めて、楽しげに写真を撮り出します。

ニューヨークから旅行に来られていたご家族でした

カエルちゃんは彼らから受け入れられて一瞬で仲良しなっていました。

This is the Japanese style!

時間にして10分少々でしたが、僕たちはエキサイティングな経験を楽しむことができました。


写真館に戻り、今の自分の想いを表す言葉を書く

写真館に戻ったカエルちゃんに、先ほどまでの対話と体験を通して「今の自分の想いを表す言葉」を考えてもらいました。習字が久しぶりということなので、ちょっとだけ練習をして本番用の1メートルほどある土佐和紙に向かってもらいます。


書いた言葉とカエルちゃんがこちら!

勇気という言葉に込めた想い

心に火を灯せない。これが私のモヤモヤでした。新しい夢中になれる何かを探していました。でも直島写真館で自分の心と話してみたら、自分に自信がなくてワクワクすることからビビってた自分に気がつきました。

自分にはもう「何か」がありました。
そんな自分の「何か」を信じる勇気。
自分の持っているものを愛する勇気。

「勇気」がなかっただけでした。
勇気を持って私のワクワク(ニコニコ写心)を信じてみようと思います。

井戸之カエル
2023 / 12 /26
@直島写真館

書いた言葉への想いを彼女はこのように伝えてくれました。彼女のニコニコ写心がこれを機にグッと前に進んでいくことを願います。


夕日の沈む頃、カエルちゃんは帰っていった

気温も下がり息は白くなる中、彼女は直島を離れるフェリーに乗り込んで行きました。最後までニコニコしていて、気持ちの良い時間を過ごせました。

またいつか、成長したカエルちゃんに出会える日が今から楽しみです。


自分と向き合う写真館の体験者を募集します

今回、カエルちゃんに体験してもらったことを、ご興味のある方や心にモヤモヤを抱えている方にぜひ味わってもらいたいと思っています。直島は春まで閑散期ということもあり、1月・2月はこの写真館を開放して3月にしっかりオープンを迎えようと考えています。

利用料金はドネーション(寄付)にて進めてみますので、お気軽にご連絡ください。(ご参考までに土佐和紙は1枚440円です)インスタのDMからでも、下記のメールアドレスにでもどちらでもOKです。

お庭の手入れなどまだまだ間に合ってない部分もありますが、この冬に自分を見つめ直して、人生を一歩前に進む体験を味わってみませんか?(年末年始でもタイミング合えば大丈夫です)

連絡先メールアドレス(岩田耕平)
kouheiwata@gmail.com


カエルちゃんのニコニコ写心アカウント

彼女の学生ライフに登場する
「ニコニコ」を見れるのが楽しみなアカウント!
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