楊柳@シニアに優しい住宅

高齢者の住まいを中心に、環境(ハード、ソフト)が人に与える影響を追求しています。 シニ…

楊柳@シニアに優しい住宅

高齢者の住まいを中心に、環境(ハード、ソフト)が人に与える影響を追求しています。 シニアに優しい住宅と住みやすい家は両立できます。50代からのリフォームのアイデアを紹介しています。

最近の記事

ゼロ家事ハウス⑦時間を浪費する物

ゼロ家事ハウス⑤で書いた『手放した物②家の外にあるもの』について書きたいと思います。 こちらも大物です。 一応手放すかどうかは検討中ですが、私は手放すことができました。 これを手放そうと思ったきっかけはゼロ家事と同じタイミングで、1か月ほどこれがない状態で生活をしたのですが、これがなくても1か月困らず、なおかつ自分の時間が格段に増えたのです。 それは、『車』です。ゼロ家事に取り組んでいる時に、ちょうどマンションの大規模修繕があり、1ヶ月間、マンションの駐車場から徒歩10分

    • ゼロ家事ハウス⑥物の持ち方を変える

       手放した持ち物はびっくりするほどたくさんあり、以前の私が見たら、ほとんどのものを手放したのではと思うほどです。因みに、もともと管理するのが苦手で物は少な目だと自負していました(10年くらい?前から『片付け』『時短』とつくものにはとりあえず飛びついていました。香村さんを知ったのもその頃です)。 ゼロ家事ハウス⑤で書いた順に具体的に書いてみたいと思います。 ①家電・収納家具  冷蔵庫・食器棚を手放しました。 我が家は家族の人数が多く、705ℓの冷蔵庫を使っていました。標準の1

      • ゼロ家事ハウス⑤盲点だった持ち物

        ゼロ家事ハウスの取り組みの中で『持ち物を把握する』という工程があるのですが、その中で私としては盲点だったものがあり、そのことを書いてみようと思います。この中に、この機会に検討して手放した大物(手放しを検討中の大物)がいくつかあります。 ①家電・収納家具  持ち物を数える時に、服の枚数や靴の数、食器の数は数えますが、家電や収納家具は数えますでしょうか。家電は使用頻度の少ないものでも深く考えることなく『必要』と判断していないでしょうか。  家電も、服と同じように『どれくらいの頻

        • ゼロ家事ハウス④予想しなかった世界へ

           昨年8月より、ゼロ家事ハウスの香村薫さんとナイトウタカシさんにお世話になり我が家の家事の見直しをしてもらっていました。当初からは予想もしなかった世界が見えてきました。お世話になった過程が、どなたかの生活の見直しにも役立つと思ったのでシェアさせてください。 ①まずは現状の把握  とにかく、今どうなっているのかを客観的に見ることができなければ何をどう変えていったらいいの分からないので、この後とても大切になってきます。これをしたから後から加速したと言っても過言ではありません。

        ゼロ家事ハウス⑦時間を浪費する物

          ゼロ家事ハウス✖️セルフ介護③

          家事という中に含まれる『掃除』を少し掘り下げて考えてみました。「ちょっとぐらい散らかっててもママが笑顔でいた方がいい」とか、「ほこりで死ぬ人はいない」とか、割と掃除は軽視されがちです。 家事における『掃除』をどこまでミニマムにできるか、どこまでミニマムにしてもよいか、を時間軸で考えてみました。 私の実家の話ですが、両親ともに掃除が得意ではなく、汚くなったら変えればいいという考えで、15年おきぐらいにキッチンをフルリフォームしていました。こだわりがないので、安いものから選んで

          ゼロ家事ハウス✖️セルフ介護③

          ゼロ家事ハウス✖️セルフ介護②

          ゼロ家事ハウスを提唱されている香村薫先生がおっしゃった言葉で、とても印象的だった言葉があります。 「広さも、お金も、何も制限がない状態で、あなたがどうしたいか考えてみて。」という一言です。 今ある環境を変えたい!と思っても、どうかすると出来ない理由から考えてしまいまいませんか?もちろん現実問題、出来ないこともあるのですが、大人になればなるほど無邪気に自分のしたいことを言えなくなってしまっていますよね。自分では最大限できることを考えていたつもりが、フラットな状態の人に聞いても

          ゼロ家事ハウス✖️セルフ介護②

          ゼロ家事ハウス✖️セルフ介護①

          ゼロ家事ハウスを提唱されている高名な方々とお話をする機会を得ました。 ゼロ家事とは、『家事をなくす』だけではなくく、『家事を減らす』『家事をシェアする』という意味も含まれています。セルフ介護(介護の負担を減らすように環境を整える)との共通点や、どうやって家事の負担を減らしていったらいいかというヒントをたくさん得ましたので私が感じたことをシェアしたいと思います。 ゼロ家事ハウスの香村薫先生は、家事全体を把握する手段としてまず、管理しているモノの数を数えるという方法を提唱されて

          ゼロ家事ハウス✖️セルフ介護①

          セルフ介護とは

           この前、久しぶりに実家に帰って驚いたことがあります。いつも使っていたタクシー会社がなくなっていました。高齢の親を説得して免許返納させたのに、タクシー会社がなくなっている!色んな意味で焦りましたが、幸いその近辺を走っているタクシー会社は一社ではなかったため難を逃れましたが、これから先、人口が減っていく地域ではタクシーを呼んでも来ないハードモードな未来が来るかもしれません。  同級生の親もそろそろ調子が悪くなってきおり、相談を受けることが増えました。そこで最近ちょこちょこ聞く

          長生きのコツ 住宅に体を合わせない

          住宅に求めるものはどんなことでしょうか。利便性・快適性などいろいろあると思いますが、やはり安全に健康に住めることが第一だと思います。 人生において、住宅に求める機能はどんどん変化していきますが、そのたびに見直しはされていますでしょうか。一人暮らし、結婚、子供が増える、子供が巣立つなどだいたい10年ぐらい度に、この家が今の生活に合っていないなと思う機会があると思います。 しかし、今あげたタイミングで見直す方は多いのですが、例えば少し体が弱ってきた、や、介護保険を使うことにな

          長生きのコツ 住宅に体を合わせない

          アナログ(のよう)なサービスはなくならない

          世の中にはたくさんのサービスがあり、日々便利になっていますが、時々、何故こんな中途半端にアナログなんだろう、とか何故ネット完結にしないのだろう、と感じることはないでしょうか。 今回は認知機能の側面から考察したいと思います。加齢に伴い、カード払いや振り込みを嫌がったり、マンションの玄関の鍵を開けることはできてもエントランスの扉を遠隔で開けることができなくなります。認知機能の低下の一つの記憶力の低下により、目の前で行われていることは判断できても、目の前で行われていないことを想像

          アナログ(のよう)なサービスはなくならない

          シニアの住宅改修を妨げるもの

          高齢者の方が住宅改修に後ろ向きな理由に、「先が短いから」「お金をおいておきたい」という話はよく聞きます。人生100年時代が来ようとしているのに、購入してから30年以上経つ建物に手を加えようとしない人が多くいます。外壁や水回りはメンテナンスされていても、間取りを変えたりすることには抵抗がある方も多いです。 10年ほど前、私の両親が、自分たちの生活スペースではなく、2階の全く使っていない部屋の内装を新しくしていました。理由を聞くと、弟家族が帰ってくるかもしれないから、という謎の

          シニアの住宅改修を妨げるもの

          50代からの住まい#5 洗面所

          今日は、洗面所について書かせてもらいます。新型コロナウイルス感染症の蔓延により、手洗いの重要性が見直されてきました。今後、コロナウイルスが収束したとしても、高齢者や持病を持った方は感染症対策として手洗いが必要だという考え方が浸透してきたように思います。 サービスを受けるための工夫でも書きましたが、外部から人が入ってくる時にもまずは手洗いができる環境であることが望ましいと思います。 一般的な間取りであれば、洗面所は脱衣所などに併設されていることが多いように思います。どちらか

          50代からの住まい#5 洗面所

          高齢者が依存するもの

          依存と聞くとアルコールやたばこを思い浮かべると思いますが、明らかに害があるものではなくても色んな物に依存しています。 ある程度からだが不自由になってくると、できることが少なくなってきて、また積極的に家事をしない男性は特に、一日中テレビを見ている人が多いです。見たいテレビがあるというわけではなく、ただついているものをぼーっとながめているという状態です。寂しさを紛らわせるため、暇つぶしに、自分の役割を見出すために、、いろんな理由があると思いますが、体を動かさず、一日中テレビの前

          高齢者が依存するもの

          介護状態にならないように予防できるの?

          誰しも介護状態になりたいと思っていません。では介護状態にならないためにはどうしたらよいか知っていますか? 最近、フレイルやサルコペニアという言葉を耳にすることはないでしょうか?これらは健康寿命を延ばし将来の介護費や医療費を抑えるために研究されているといっても過言ではありません。何故かというと、一旦介護状態になると、そこからいくら介入しお金をかけても健康な状態に戻らず維持か緩やかな下降となる確率が上がってしまうからなのです。ですからその前段階で介入し、いかに介護状態にならない

          介護状態にならないように予防できるの?

          50代からの住まい#4 収納

          高齢者の家にお邪魔すると必ずと言っていいほどあるのが婚礼ダンスです。そして、体が不自由になると真っ先に使えなくなるのが婚礼家具です。中に入っている物を把握できていないのも婚礼ダンスです。そして使っていない着物が眠っているのも婚礼ダンスです。扉を開けるのも引き出しを引くのも力が必要で、中の収納は半分が着物用、みたいな収納家具を今の生活スタイルでうまく活用できる人は、健康で体力があり、日常的に着物を着用するというような方でしょうか。 お屋敷に住んでおられるような方は婚礼ダンスの

          50代からの住まい#4 収納

          50代からの住まい#3 サービスを受けやすい工夫

          介護が必要になっても、知らない人が家に入るという事に強い抵抗を示され、サービスの利用に繋がらない方がいます。もともと人を招き入れることが好きな人であっても、サービスで来てくれる人は赤の他人ですから、誰でもいつでも来てくださいというわけにはいかないと思われるのは当然だと思います。また、ご自身の体が不自由な状態なので、来ていただいた人がもし何かよからぬことを企てたら・・と心配になるかもしれません。もちろんそんなことをする輩はごくごく一部ですが、残念ながらゼロではありません。また、

          50代からの住まい#3 サービスを受けやすい工夫