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令和6年読書の記録 笠井亮平『インドの食卓』

 カレーを「スパイスを用いた煮込み料理」と定義すれば、そこには数え切れないほどたくさんのインド料理が含まれる。日本でイメージされる「カレー」とはかけ離れたものも少なくない-在インド日本大使館にも勤務した南アジア研究者がインド料理のステレオタイプを解き、その多様性を描き出す。インド料理店の定番「バターチキン」の意外な発祥、独自進化したインド中華料理、北東部の納豆まで。人口世界一となった「第三の大国」のアイデンティティが、食を通じて見えてくる! カラー写真多数。※上記、本書カバーそでの紹介文より引用

 カレーといえばインド、インドといえばカレー。日本で食されているココイチ的なカレーはどうやら日本人向けにアレンジされたものであるらしいということは知っているものの、それでもインドではみんな「インド式のカレー」を食しているというイメージがあります。この十年?くらいの間に日本でもよく見かけるようになった宇宙の混沌を思わせるカレー(カレーを語る語彙が無くて申し訳ない)は本場のそれに近いものであり、ああいうカレーを現地の人は食べているんだという先入観がどうしても拭い去れない私だったのですが、本書を読みますと、インド料理にもいろいろあり、そこに含まれる「スパイスを用いた煮込み料理」をすべて「カレー」と表現してしまうのは、少々極端というか、乱暴というか、全てを「カレー」で一括りにしてしまうと深遠かつ多様なインド食を表層でしか感じることはできないのではないか、などという思いに駆られ、読んだあとは、難しい話はとりあえず置いておいて、とにかくカレーが食べたくなります。幸いにして、私は月に二回ほど東京へ行く用事があるので、次に東京へ行く際には、さまざまなインド料理を味わえるという西葛西まで足をのばしてやろうか、などと目論んでおります。

 とにかく読み終えた今、むしょうにカレーが食べたいから、近いうち、必ず四条大宮にある「南国ジンジャー」へ行くつもり。あるいは室町綾小路の「スパイスチャンバー」もいいな。より混沌とした「ムジャラ」も好きだ。京都にも美味しいカレーのお店がたくさんあります。

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