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就活前に出会いたかった『本業はオタクです』(劇団雌猫)-読書記録

『だから私はメイクする』で有名な劇団雌猫さんによる、オタク女性のリアルな働き方百科。"お仕事"と"推し事"を両立する様々な女性の生き方が掲載されています。

私も「本業はオタク」ですが、就活前にこの本があれば……というのが最大の感想。就活の時って変なアドレナリンが出てて、「私なんでもできます!仕事に全てかけて生きていけます!」みたいなテンションでバリバリ働く想像し、仕事選びしたけど、いざ働いてみると全くそんなことなかった(笑)

自分らしく働くためには、仕事をしている想像だけでなく、休日とか仕事以外の時間に何をしたいかも想像することが大切。その想像を上手にできるようになる本です。

働くオタク女子の本音、なかなか聞けるものじゃない
3章まである中、1章と2章は様々な仕事についているオタク女子へのインタビュー。仕事内容やオタ活との両立のコツ、仕事に対する考え方などが本音で詳細に書かれています。
大抵の仕事に対する考え方のインタビューでは、働く意義や志がとても綺麗に表現されてると思うんです。この本はそういう感じではなく、とてもリアルで貴重。

考えさせられた言葉は、看護師として働いている方のインタビューで綴られている「この仕事は稼ぐ手段と割り切った方がうまくいく」「入れ込みすぎてしまうと、途中でつらくなっちゃう」。このインタビューはぜひ読んでほしいです。
また、共感したのは「自分の仕事に立派な意義はなくていい」という言葉。続けて「総理大臣にでも代わりいるじゃない」って書いてある。ちょうど自分にとって仕事に意義があるのか悩んでいた時に読んで、あ、良いんだってホッとしました。

インタビューを受けているのが、有名人ではなく、自分と同じように普通に働いている方だから、逆に刺さるのかもしれません。色んな人の考え方を見て、自分の働くに関する考え方を確立していけば良いと思う。

キャリアのプロ視点の「お仕事と推しごとについて」も読める
第3章はキャリアカウンセラーの西尾理子先生が、キャリアの悩みに答えてくれています。これがとっても勉強になる。キャリアのプロがオタク女子の目線に合わせて答えてくれているので、分かりやすすぎる!働き方ではなく生き方についてを書いてくれています。マズローの5大欲求を用いて、お仕事と推しごとの関わりについて説明してくれたのが、特に良いです!

今の仕事では就活生向けの説明会で、学生さんに仕事について聞かれることもあるのですが、この本で読んだことを伝えたい。ていうかこれ読んで!って言いたい。全ての就活中オタク女子と、働くオタク女子に読んでほしいです。自分の働き方や生きる意味を考え直すきっかけになるし、オタ活と仕事を両立するコツも学べます。




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