見出し画像

変わってしまった思い出の場所

私が小学生の頃。一緒に住んでいたじいじとのお話。
夕方になると、じいじと一緒に散歩に出かけました。
いつも決まったコースがあって、橋を渡って川沿いを歩いて行きます。

じいじのポッケにはパンの耳が入っていて、散歩に行くと必ずいる鴨や鯉にあげていました。
川の脇には笹の葉がたくさん生い茂っていて、その中の大きい葉っぱを一つ取り、船を折ってくれるんです。
その笹船を私は川に投げて、ゆっくりと流れていく様子を見ながら、じいじと川沿いを散歩していました。

何年か経って私も大きくなった頃、橋の老朽化が進んだのでしょうか、橋が新しくきれいになっていました。
川もコンクリートで固められて、きれいになってました。新しい住宅も何軒かあり、きれいで生活がしやすい場所と言うような印象です。

じいじはもう何年も前に亡くなってしまいました。それはもう本当に悲しくて。今でも会いたいと思う。
景色は変わってしまったけど、今もじいじとの散歩コースを歩いています。その度にじいじを思い出します。

きれいになって見た目も良いし、道が広くなって便利ですが、最近はどんどん家が建ち川が埋められ開発が進んでいます。その度に思い出の場所の姿が変わるのがなんだか悲しいです。

でも、生活がしやすくなったのは確かです。車が通り安くなりました。
今でも生きていたら、変わったね〜って二人で散歩しながら話したいな。

じいじを忘れる事はないけど、毎日忙しく生活していると常に思う事は少なくなります。
でも、その場所を通るたびにじいじを思い出す。景色が変わっても心の中は色褪せずにいつまでもあの時のままです。

遠くの場所に思い出があるのも素敵だけど、毎日生活する中の景色に思い出があるのってなんか良いなって思います。これからもずっとこの思い出は忘れられない^ ^

一緒に散歩してくれたじいじに感謝です♡👴

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?