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お笑い芸人辞めた人間の手記 その1

面白くなければ人間じゃない

 僕は一生懸命、僕なりに一生懸命お笑いを続けてきた。結果は芳しくなかったが、それなりに良い線はいっていたと思う。NSCではAクラスになんとか入ることができたし、卒業後も良い戦いを繰り広げてきた。

 しかし、オフィシャルな評価を得ることがなかなかできなかった。タイミングもあるだろうし、辞めるのが早かったのかもしれない。

 4年と少しというのが僕としてお笑いを続ける年数の限界だった。27歳になっていた僕はそのままお笑いに身を埋める覚悟が足らなかったのだと思う。

 今ならまだなんとかレールの上に戻れる。そんな気持ちが僕の心の中にムクムクと沸き起こったのだ。

 実際、レールの上に戻ることができた。今は脱線しかけているが、また何とかレールの上に戻ろうと必死にもがいている。
 しかし、なんと走りにくいレールだろう。僕が走りたかったレールはこんなにガタガタだったのか。乗せなければならない乗客はどんどん増えていく一方だ。
 こんな車体で終点までもつのだろうか。

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