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【音楽メモ】Maria João Pires マリア・ジョアン・ピレシュ

Maria João Pires マリア・ジョアン・ピレシュ

最近youTubeで一目ぼれ(一聴きぼれ?)したピアニストです。
クラシックの専門的なことは分からないのですが、すごく人間味がある演奏だと思いました。ライブ演奏だからでしょうか。
私がハマってよく聞くクラシックは、ライブ演奏っぽいものが多いです。その日、その時にしか出せない音を聴いている、とても幸運な瞬間な立ち会えたような特別感のようなものに包まれます。
忘れないうちにメモっておきます。

Maria João Pires マリア・ジョアン・ピレシュ

うっとりするような表情で弾く姿と優しく繊細な音色にくぎ付けになりました。音をゆったり味わいながら演奏しているのがすごく伝わる動画です。

Wikipediaには、ポルトガル出身の女性ピアニストで、今はブラジルのバイーア州サルヴァドールに在住とあります。

リスボンで生まれた。
幼少期からピアノを始め、7歳でモーツァルトの協奏曲を公開演奏した。9歳で、ポルトガル政府から青少年音楽家に与えられる最高の栄誉を受け取った。
1953年から1960年までリスボン大学で作曲・音楽理論・音楽史を師事。それから西ドイツに留学し、ミュンヘン音楽アカデミーでローズル・シュミット、ハノーファーでカール・エンゲルの各氏に学ぶ。
1970年に、ブリュッセルで開かれたベートーヴェン生誕200周年記念コンクールで首位となる。この間に、個人的にヴィルヘルム・ケンプの薫陶を受ける。1970年代には、デンオンと契約してモーツァルトのピアノソナタ全集を録音した。

Wikipedia 「Maria João Pires マリア・ジョアン・ピレシュ」

2008年8月~12月、NHK教育テレビの番組『スーパーピアノレッスン』の講師を務めた、とも書かれています。私は知らなかったのですが、日本にファンが多いピアニストかもしれません。

動画のプログラムです。


Debussy - Suite Bergamasque

「曲」の使い方が正しいか分からないのですが、「Debussy - Suite Bergamasque」は組曲で、 「前奏曲」 (Prélude)、 「メヌエット」 (Menuet)、 「月の光」 (Clair de Lune)、 「パスピエ」 (Passepied)の4曲で構成されています。
3曲目の「月の光」が有名ですが、私は2曲目「メヌエット」の終盤、少し感情が高ぶっていくように駆けあがる旋律が好きです。そしてポッと終わった感じの後の「月の光」。体の力をすべて解いていくような和音と旋律が美しいです。
動画は「月の光」


Chopin - 3 Nocturnes Op.9

Op.9の3曲は、ショパンがワルシャワを離れウィーンへ、そしてパリに移住する激動の時期に作曲され、友人の妻へ献呈されたとのこと。(音楽の友社サイト「ONTOMO」ただいまショパン第9回 参照)なんだか物語がありそうでいろいろ想像してしまいますが・・・。

個人的には3曲目が好きです。とてもドラマチック。中盤のきゅっと胸が締め付けられるところも好きですが、後半の心が搔き乱されるような旋律がたまらなく好きです。曲の何の要素がそんなに心を締め付けるんだろう。ショパンの曲の持つ力も、もちろんあるとおもいますが、マリアの円熟した表現もすごいのだと思いました。表情にもとても引き込まれます。
↓動画は、Noctuene, Op.9-3


Chopin - 2 Nocturnes Op.27

次は、Nocturnes Op.27の2曲。
波打つ不安な感情を表すような1曲目。寄せては返す波が大きくなり、激しく揺れる。

1曲目の重めの演奏が終わり2曲目が始まると、マリアが笑みをたたえたような表情になります。すっと雰囲気が変わり喜びが心の底に流れているような曲が始まります。

気持ちの高ぶりが感じられる中盤でも、喜びに満ちた、それがあふれ出すような雰囲気が曲を貫きます。

オーストリア駐仏公使夫人であったダッポニィ伯爵夫人に献呈。身分の高い彼女の捧げたことから、「貴婦人の夜想曲」と呼ばれることもある。また、1組の作品としてまとめられているが、これら2曲の曲想は互いを引き立たせるかのように、著しい対照をなしている。

ピティナ・ピアノ曲辞典 ショパン :ノクターン第8番 変ニ長調 Op.27-2
解説:樋口 晃子 より

↓動画は Nocturne, op27-2


Valse Op.69 n1

Valse Op.69 n1 (ワルツ第9番)は、ショパンの「別れのワルツ」として有名。

生前には出版されず、1853年にユリアン・フォンタナによりショパンの原稿に手を加えて出版された。悲恋に終わったマリア・ヴォジンスカ(英語版)との「別れのワルツ」(仏: Valse de l'Adieu、英: the Farewell Waltz)として有名である。

Wikipedia 「Valse Op.69 n1」

悲恋であり、遺稿でもある、ということでドラマ性がありますね。

ここにきて、目を閉じて演奏することの多かったマリアが目を開き、恋する誰かを探すように、うっとりとする表情で空を見つめながら指を走らせます。
曲はもちろん美しいのですが、最後まで、彼女の弾いている姿に心を奪われた動画でした。
↓動画は「別れのワルツ」


メモを書きながら、私はライブもの、そして視覚からの情報に弱いことを強く認識しました。
また、ハマっているライブものについて書きたいと思います。何か新しい発見あるかも。

秋の夜長に(もう、冬か?)、美しいドビュッシーとショパンはいかがですか?

最後までお読みいただき、ありがとうございました。