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0→1で前に進む環境を設計する方法

前回の昨年度の振り返りで0→1の話をしたんですが、そしたら「どんな事をやっておくと良いですか…!」みたいな事を質問していただいた方がいましたので、今回は自分が行った0→1で前に進むための環境を設計する方法を載せていこうと思います。
サービスの形状や現状の環境によって利用できるものとそうでないものがあると思いますので、この内容を自分の言葉や思想でインプットしてうまく活用していただけたら嬉しいです!

1. チームメンバーに役割を与える

チームメンバー全員で走り切りたいのであれば、メンバーそれぞれに「ここはあなたが責任を持つ部分ですよ」という明確な役割を付与してあげましょう。これは "役割を与えた本人の目指す方向を示せる効果" と "同じ作業を複数人が行ってしまう被りを防ぐ効果" が期待出来ます。
同じ作業を複数人が行ってしまうと効率の悪くなるのはもちろん、複数案を初めから混ぜた最善をつくろうとしてしまうと一貫性にかけてしまったり、最悪誰もコントロールできないプロダクトが完成してしまう恐れがあります。
また、共有や報告も責任者への一方通行ではなく全体で共有し、全員がなるべくリアルタイムで把握できる環境を構築していきましょう。(コミュニケーションツールや定例、朝会など)

初期の段階ではより大きく考えてより小さくシンプルに作ることがとても重要なポイントになりますので、なるべく複雑な構造はつくらないようにする事がおすすめです。

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2 . 明確な終わりのラインを決める

明確な終わりのラインを決めないと長引きます。
長引くことが続くと誰かのモチベーションが下がってしまったり、担当者が忘れる事態が発生したりとネガティブな事が起きやすくなってしまい、その空気が次第に全体に広がっていき、最終的に全体のパフォーマンスが落ちることに繋がってしまいます。それを防ぐためにも明確な終わりのラインを決めましょう。僕の場合は、土曜日と日曜日は誘惑のパワーが強くて来週までに期日を設定してしまうと今週の動きが鈍くなるので、1週間ごとに終わりのラインを設定しています…!笑 1週間ごとに必ず達成するタスクとそれが終わったら順次取り掛かるタスクを作成します。

ここでのポイントは "8割の速さで達成できるものに設定して、自分自身は120%で稼働する" という事です。
何故少しゆとりを持たせるかなんですが、理由としては「時間を置いて見直し」という工程をこの1週間の中に頻繁に入れるためや、心理的なストレスからチームのパフォーマンスの低下を和らげるため、そして何よりも "継続して達成すること" を行うことでポジティブな環境を構築していくためです。
チーム内で心理的安全性を担保しつつ、程よい緊張感をチーム内で作り上げていくことが大切になると思っています。

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3 . 共通の価値観をなるべく使用する

初期のプロダクトを制作する際は、なるべくメンバー全員で共通の価値観を形成したり、既に存在している共通の価値観を利用することを意識しましょう。ポイントとしては "既存のプロダクトや既存の知識を利用する" ということです。
共通の価値観を形成するために類似しているプロダクトの使用感を頻繁に共有したり、既存のプロダクトでよく見かける「スタンダード」を利用することで、設計の途中で極端な意見の相違が発生するのを防ぐ事ができます。

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4 . なんとなくのイメージを素早く視覚化する

プロダクトが進み始めると「難しいなぁ」と立ち止まったりスピードが著しく低下するような場面が起きる時があります。その際に最も有効な手段の1つとして "なんとなくのイメージを視覚化してみる" という方法があります。視覚化することで各々が思っているイメージが具体性を増し、話し合いの質が高まります。そうすることで、1度低下したスピードを次第に戻す事ができるのではないかと感じています。
少しスピードが落ちたと感じた際には、「まだ決まってないから、無駄になるから」と考えずに目に見える物を作成してみると良いかもしれません。

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5 . 今何について考えるかの認識をすり合わせる

プロダクトを作り始めて、全員で意見する際、息苦しくなる場面に遭遇してしまう時があります。その際は "現状のフェーズを明らかに" して、今考える部分の認識のすり合わせを行いましょう。
僕がデザインを設計をする際はこのようなフェーズ分けを行っております。

実用性フェーズ・・・「プロダクトがユーザーにとって価値を感じれるもので実用的なものか」に着目して話し合いや検証を行うフェーズ
認知性フェーズ・・・「プロダクトをユーザーが見た時、利用した時にそれが何なのかが理解できるものになっているか」に着目して話し合いや検証を行うフェーズ
操作性フェーズ・・・「プロダクトをユーザーが抵抗感なく自然に近い形で操作できるか」に着目して話し合いや検証を行うフェーズ
心地よさ、楽しさフェーズ・・・「プロダクトをユーザーが心地よく、わくわくして利用できるポイントはあるのか、またそのポイントは適切か」に着目して話し合いや検証を行うフェーズ
共感性フェーズ・・・「プロダクトをユーザーが共感して(利用後にユーザーの心に残るか)利用できるか」に着目して話し合いや検証を行うフェーズ※検証が必須のフェーズです

このようなフェーズ分けを行って現状着目するポイントを明確にする事で、今必要となるFBや意見に絞る事ができ、より目的に対して進みやすい状態を作り上げる事ができると思います。

まとめ

このようなポイントを意識しながら0→1に取り組んでいます。

ここまであらゆる方法を書いたのですが、大切なことは方法ではなくチームの心意気や考え方を揃えたり、心理的安全性を担保することで "チームの総合力を高く保ち続ける事" だと思っています。今回の方法もチームの総合力の高い状態を保つための手段でしかなく、その目的に対して有効なアプローチならなんでも良いと思っています!

不確実なものが多い段階だからこそ率先して行動し、一緒に進んでいく仲間に敬意を持って、"チーム" として取り組むことが大切なんだと感じています。

ここで何か良いポイントを掴んで、あなたのプロダクトが前に進んだりしたら僕もうれしく思います( ^ ^ )!
なにか使える所あったら活かしてみてください :D

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