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平和って・・・。オペラ『ナブッコ』より

*上記YouTubeはオペラ『ナブッコ』より、《行け、我が思いよ、黄金の翼に乗って【Va’ pensiero】》です。イタリアの第2の国歌と言われています。

私は、先日G7のあった広島に住んでいます。広島で生まれたわけでもなければ、親戚もいません。それなのに、この地に導かれたのはどうしてなのか?とふと考えることがあります。ほかの地域に住んでいた時に、そこまでは深く考えなかった平和について、考えさせられることも多くなりました。

平和って何?他の国の戦争なんて、たかが私ごときに止められないし、関係ないよね、と思っていたんです。でも、究極のところ、一人一人が心の平安を得ないと平和は訪れないことに気づき、自分事になりました。

さて、オペラの中で平和と言えば、『ナブッコ』を思い出します。ジュゼッペ・ヴェルディによって作曲されたこのイタリアオペラは、平和に関する深いメッセージがこめられていると思います。

登場人物や細かいオペラの内容は、いつものごとく、ほかの方のブログや記事にお任せしますが、『ナブッコ』は、古代バビロニアが舞台。バビロニアがイスラエルあるいはユダを占領すれば、地中海への勢力が拡がる。バビロニアは、今、まさにユダを攻め落とそうとしていた・・・。

この作品がミラノで初演されると、ヴェルディの名前がヨーロッパ中で、一躍有名になりました。

信仰の違いや文化の違いからくる対立、戦争の破壊力を描いています。戦争によって人々は互いに苦しみ、悲しみを背負い、社会は混乱に陥ります。しかし、この物語は希望を与えてくれます。最終的に、キャラクターたちは争いを超えて和解し、共に平和な未来を築くことを選びます。

さらに、『ナブッコ』は音楽を通じて平和の美しさを伝えます。オペラの中で披露される壮大な合唱曲「行け、我が思いよ、黄金の翼に乗って(Va, pensiero)」は、特に有名です。この曲は、ユダの捕虜たちが自分たちの故郷を思いながら歌う姿を描いています。彼らは束縛されながらも、平和と自由への願いを歌声に込めます。この合唱は、戦争や抑圧からの解放を求める人々の心を揺さぶり、平和の理想を讃える美しいメロディと歌詞が感動を呼び起こします。音楽は、言葉を超えて私たちの心に届き、平和への思いを共有する力を持っているのです。

私たちは、『ナブッコ』からのメッセージを受け取り、自分たちの日常生活の中で、平和を追い求めることができるかもしれません。例えば、自分自身に対することも含めて、広い心を持ち、対話を通して互いを理解しようとすること。また、紛争や対立を避けるために、公正な解決のしかたや交渉のやり方を考えること。さらに、自分の才能や創造力を通じて、平和への思いを表現することもできます。音楽や芸術、文学などの形で、平和への願いを表現し、他の人々と共有することで、共通の目標に向かって協力することができるでしょう。

『ナブッコ』は、古代の物語でありながら、そのメッセージは現代にも通じるものだと思います。私は自分の子供が戦場に行く姿を見たくはありません。お互いに美しい未来を創造してまいりましょう。




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