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本好きな人たちのオフ会▶泉ハナ

横浜読書会KURIBOOKSの参加者 泉ハナ です。
横浜読書会KURIBOOKS - 知的好奇心を解き放とう~参加者募集中~
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読書というのは受動的な趣味で、いたって静かな行為ではありますが、実際には無茶苦茶能動的だと思っています。
想像と妄想の限りを尽くし、知の海を渡る。未知なる世界への大冒険。
太古の時代の人々の生き方を垣間見、見知らぬ国の事を知る。実在しないいずこかの国や銀河の果てにある惑星で繰り広げられる壮大な歴史を紐解き、第二次大戦の砲弾をくぐりぬける兵士たちの壮絶な生き様を追体験する。
朝の通勤電車の中で本を開いている人たちの心は、そういう世界に在ります。

読書会とひとことでいっても、いろいろなタイプがあります。
ビジネスメインの名刺交換が主だったり、彼氏彼女を探したい人たちが集まる場だったり、実はメインはいっしょに遊ぶ/ツルむ仲間探しだったり。
本といっても種類は山ほどあるので、ビジネス書、専門書、小説、自己啓発書などなど、読書会によって違ってきます。
なので、読書会に参加すると言っても、どれを選ぶかが重要になってきます。
いろんな所に参加してみて思ったのは、意外にも【本の内容について語りあう】会は少ないということ。
私が求めていたのは、【本の内容について語る】読書会でありました。
いろんな意見、いろんな考えが聞きたかったので。

最初に横浜読書会で参加したのが、課題書 三島由紀夫の「金閣寺」。
いやぁ、やばかった。びっくりした。すごかったです。
脳みそのヒューズが吹き飛ぶかと思いました。
いちばん驚いたのは、参加者二十数名(参加者の多い回でした)全員がちゃんと自分の言葉で、自分の意見や考えを述べている事。
この【自分の言葉】ってとても大事。
世の中、アウトプットとかいう言葉にのっかって定型の形と単語を並べる人がなんと多いことか。
そういうので語られる内容って、つまんないんですよ。
そりゃそうだ、どっかからひっぱってきた心のこもっていない、その人を表していない言葉の羅列でしかないんだから。
いいの、「わかんなかった」でも「つまんなかった」でも。かっこいい事言う必要なんてないし、すごい事を言う必要もない。
なぜなら、本の内容について語るには、自分が何を感じたかがいちばん大事だから。それを語るには自分の言葉を使うしかない。
実際、「全然わからなかったです」と笑いながら言っておられた方もいました。いいと思います。
話はどんどん展開していき、なるほど!、そういう考え方もあるのかー!、え!全然わかんなかった!みたいな事が次々と語られて、私の小さな脳みその処理能力は追い付かなくなりました。
初めて参加の読書会でこのインパクト、やべぇ(笑)

後で聞いたら、「金閣寺」回はとくにすごかったらしいです。
いろんな意見が出まくるのに、雰囲気は穏やか、笑いながら楽しい時間でありました。
終わった後、世の中にはすごい人たちが山ほどおるのね……とお布団にはいってしみじみ思った事を覚えています。

私はオタクなので、この読書会は、本好きな人たちのオフ会だと思っています。
好きなゲームを語る、好きなアニメを語る、好きなKPOPアイドルを語る、好きな映画を語る。
それと同じ空気、同じ雰囲気、同じ熱量を感じます。
年齢も性別もいろいろ、職業も経歴も関係なし。
同好の士の集まりとはそういうもの。
横浜読書会はいずれの会も、主催の方と参加者の皆様の穏やかかつおおらかな気持ちで続いています。
好きなものについて語るって楽しいし、好きなものについて語る人の話はとても面白い。
好きこそパワーです。
気難し屋で社交性という文字が欠落した私、そんな読書会で、市井の賢人たちの言葉を聞かせていただき、あらたなる思索の世界を求めてまた書店に向かう日々となりました。

【投稿者】泉ハナ

#読書会 #本 #読書 #本好き  





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