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何をしたいかわからない

国家や企業の力が衰えていく様が目立ち、
これからは個人の時代だから好きなことをして生きていけるようにすべきだ。
という情報をよく目にします。

ここで2つの問題が発生します。


1つが好きなことで生きていけるはずがないというものです。

好きなことで生きていくことは、
ごく一部の人に許されたもので自分にはできないという考えです。

これは自分の能力に自信を持つ、自己効力感を高めることで解決します。

自分にはできないというのも、自分にはできないというのも等しく勘違いです。

いったんニュートラルになり思い込みを外せれば、あとは淡々と行動していくのみです。


こうして、好きなことで生きていくことが可能になります。


問題はもう一方です。

何が好きかわからない。

何をしたらよいかわからない。

というものです。

私たちは、
幼少期から学校などで課題を与えられ、
それをクリアするということを一番の軸に教育されているため、自分の意志で何かを始めたりすることに不慣れです。

始めることができれば、
問題を解決し能力を高めていけるとしても、

最初に始めることができない。という問題が起きるのです。

国家や企業が健在であれば、
それらの課す課題に対して、
良い結果を出していれば、
生活が保障されていたわけですが、

国家や企業の影響力が下がっている今、
それらに依存せず自立する心構えが必要です。

そのためには何をするかという部分から自分で考える必要があります。

AI の台頭、災害、ベーシックインカムなど、
大きな変化を迎える予兆があります。

AI の台頭により私たちは単純労働から解放されます。
これは良いことのように聞こえますが、
裏を返すと自分で考えれない人には仕事がないということです。
考えない仕事はAIで代替できるからです。
やがては考えることすらもAIに代替されるでしょうが、まず考えない作業からです。

そして災害のリスクも声高に叫ばれています。

災害については、
都市機能が麻痺し管理者のいない状況になります。

そんな時にどうしたら身近な仲間と助け合って、より快適な生活をすることができるかということに頭を使う必要があります。

誰かの指示を待っていては困難な状況を克服することはできません。

それぞれが頭を使う必要があるのです。

そしてベーシックインカムです。
毎月一定額が国民に一律に給付されるというものです。

ベーシックインカムも聞こえは良いですが、
思考停止ではかえって今よりも窮屈な生活になる可能性があります。


何をしたら良いかわからない人にとって、
毎月何もせずに入ってくるお金は恐怖です。

そんな人の前に、
あなたのお金を預かるから私の言う通りにしなさい。という教祖的な人が現れたら、差し出してその傘下に入ってしまう人は少なくないでしょう。

自由というのは手放しに喜べるものではないのです。自分で意思決定するという責任を伴うからです。

それよりはむしろ誰かに全て決めて欲しいと自由を明け渡してしまう人も多いのです。

これは普段から、
自分が何が好きで、何が嫌いで、何をしたいのか、 何をするべきなのか。
ということを考えていないから起きることです。

環境が変化し、大きな組織から個人に影響力が移っている中で、自分の考えを明確にしておくことは重要です。


あらゆる変化を想定し、個別に対応することも役に立つかもしれませんが、

それよりはむしろ、どんな環境になっても大丈夫な自分を作り上げるという態度の方が良いでしょう。

そしてどんな状況でも大丈夫な自分でいるためには、

自分が何をしたいか?という目的が明確になっている必要があります。

直近では、自分が何をしたいか?という問いの答えが明確になくていなくても、
誰かに付き従って行けば生きていけるのかもしれませんが、

そう長く続くものではありません。

ですから日々深く、自分を知っていくことが必要なのです。

急激に大きな変化が起き、
衝撃と共に変化を強制されるか、
普段から深く内省し動じない自分を作るか?

今は変化の瀬戸際でどちらも選ぶことができます。

あなたはどちらを選びますか?


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